カテゴリー「◆小説・冒険小説」の記事

2015/07/22

船戸与一「残夢の骸 満州国演義9(完結)」感想。
歴史冒険小説。2015年05月11日読了。

1970年代まで、日本では「犯罪」が絡んだ小説はすべてミステリというカテゴリーに一括りにされていた。

1976年から大映が西村寿行原作の「君よ憤怒の河を渉れ」「犬笛」「黄金の犬」、1979年から角川映画が大藪春彦の「蘇る金狼(松田優作)」「野獣死すべし(松田優作)」「汚れた英雄(草刈正雄)」が公開され、また同時期にフレデリック・フォーサイス原作の映画「戦争の犬たち」などの洋画も公開され、この辺りからバイオレンス小説(今で言う冒険小説)というジャンルが認知されるようになった。

このジャンルを得意とする作家には、北方謙三、志水辰夫、逢坂剛、大沢在昌、佐々木譲、高村薫などのベストセラー作家が居る。

船戸与一(功労賞的に直木賞を受賞している)も、冒険小説を得意とした作家である。


その船戸与一は、今年、2015年4月22日、癌で没した。享年71歳。


本書は、日本が満州を属国化する前の1920年代から、終戦後の1945年までの満州を舞台にした小説で、2007年に第1巻が出て、著者が死ぬ前に最終刊である本書を上梓した。


この本を書き上げる前に死ねない。そういう著者の執念を感じる。


船戸与一らしい救いようのないない終わり方をしているが、船戸与一の著作を何冊も読んでいる人ならば、実に船戸与一らしい終わり方だと思うだろう。


巻末に、13ページに及ぶ参考文献一覧が記載されている。また、「あとがき」に、資料を読めば読むほど、どれが本当の史実なのかが分からなくなってきた、的な事も書いている。


本書は、主人公である敷島四兄弟を狂言回しに据え、基本的に史実と思われることをなぞらえている(船戸与一が調べた範囲での)満州史実である。


圧巻である。

7点/10点満点


第1巻

第2巻

第3巻

第4巻

第5巻

第6巻

第7巻

第8巻

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2014/03/12

船戸与一「南冥の雫 満州国演義8」感想。
歴史冒険小説。2014年02月28日読了。

高野秀行のブログ「ムベンベ」で、船戸与一がガンであることを知った。それも余命1年を宣告されるレベルなのだとか。

本書「満州国演義」シリーズは、全10巻の予定で書かれている。第7巻の販売が2012年6月、本作第8巻が2013年12月。未完で逝かれてしまうと困るので、なんとか書き終わってほしい。

本作第8巻は、第二次世界大戦が泥沼化し、日本の敗戦が明確になっていく時代背景である。

敷島四兄弟は、日本の運命に引きずられるように、泥沼に陥っていく。このあたりの展開はいつもの船戸与一。ラストでちょっとした衝撃が走る。そのせいで、引き締まった展開になった。

残り2冊、期待が持てる。


が、逢坂剛のイベリアシリーズと同じで、過度の期待は禁物である。

9点(ファンのひいき目)/10点満点

最新第8巻

第1巻

第2巻

第3巻

第4巻

第5巻

第6巻

第7巻

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2014/02/06

大沢在昌「鮫島の貌-新宿鮫短編集」感想。
冒険小説。2014年01月30日読了。

新宿鮫の短編集。

マンガの、こち亀の両さん、シティハンターの登場人物が出てくる。

マンガのキャラクターを登場させる必然性が全くないので、とてもくだらない。

鮫の世界観をぶち壊し。

大沢在昌がこれらマンガのファンだったのか、
集英社から頼まれて書いたのか、
大沢在昌くらいの有名作家でもこういう企画を請けなければならないくらい作家は儲からなくなってしまったのか。


まあ、どうでもいいや。


3点/10点満点


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2014/01/04

逢坂剛「さらばスペインの日日」感想。
イベリアシリーズ7(完結)。2013年12月17日読了。

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さらばスペインの日日

逢坂剛渾身の長大長編イベリアシリーズ。

1997年から連載が開始されたこの小説は、第二次世界大戦が始まって間もない1940年のスペインを舞台に、

・ペルーとスペインの二重国籍を持つ日本人スパイ北都昭平、
・イギリスMI6の諜報部員でマドリード支局に籍を置くヴァジニア・クレイトン、
・ドイツ国防軍情報部海外電信調査課/外国課(アプヴェア)のカナリス提督、
・日本人新聞記者尾形正義、
・スペインのロマニジョス伯爵夫人イネス、

などの主要人物と、日本・スペイン・イギリス・アメリカ・ドイツの数十人を超える脇役が、第二次世界大戦をどうくぐり抜けてきたのかを描く長大ラブサスペンスである。

第1巻「イベリアの雷鳴」
第2巻「遠ざかる祖国」
第3巻「燃える蜃気楼」
第4巻「暗い国境線」
第5巻「鎖された海峡」
第6巻「暗殺者の森」

そして本作が最終刊の第7巻である。


このシリーズ、私は2002年から読み始めたので、完結まで11年かかった。長かった。私は新刊が出る度に読んでいたので、登場人物のキャラクター設定を思い出すのに手間取った。主役級はともかくとして、脇役は「こいつはどういう人物だったっけ?」となってしまう。キム・フィルビーというMI6の諜報部員(実在する人物でソ連との二重スパイ)などはその筆頭だ。一気読みだったらそういうことにはならないだろう。

概ね予想通りの結末でほっとしている。

これが船戸与一だったら、主要登場人物が皆殺しになるところだ。

概ね予想通りの結末であるが、そこに至るまでの過程はグダグダな展開であり、どうしちゃったの? と思わず突っ込みを入れたくなるほどだったが、長大長編が完結したのでヨシとしよう。

まあ11年間、楽しんで読めました。


ラストのグダグダな展開は気に入らないが、本シリーズはスリルとサスペンスとラブと政治に翻弄される人びとの悲哀が、主軸である北斗とヴァジニアの話を中心に重層的に書かれていて、史実をベースにしたストーリーも大変によろしく、ぜひともNHKの大河ドラマにして欲しいと思うのです。


5点(シリーズとしては8点)/10点満点

最終巻の第7巻

第1巻(文庫版)

第2巻(文庫版・上)

第2巻(文庫版・下)

第3巻(文庫版・上)

第3巻(文庫版・下)

第4巻(文庫版・上)

第4巻(文庫版・下)

第5巻(文庫版)

第6巻(文庫版・上)

第6巻(文庫版・下)

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2012/10/17

フレデリック・フォーサイス/篠原慎訳「戦争の犬たち(下)」感想。
クーデター実行作戦小説。2012年10月08日読了。

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戦争の犬たち 〈下〉

絶版(たぶん)なので、古本で買いました。

◆内容(本書カバー裏から丸ごと引用)
 シャノンはジェームズ卿の依頼を引き受けた。百日で国ひとつを乗っ取るのである。シャノンは、ただちに名うての傭兵四人を集め、準備に取りかかった。
 武器弾薬、輸送船等、襲撃に要する一切を知花ルートを通じて調達すべく、五人の”戦争の犬”たちはヨーロッパ各地に散った。
 一方、シャノンはジェームズ卿の娘に近づき、計画の真の目的を探り出すことに成功した。その時から、アフリカの大地とそこに住む人々をこよなく愛するシャノンの胸のうちには、卿の意図とは異なる、密かな野望が芽生え始めていた。


◆背景うんちく
政権転覆させられるザンガロ国のモデルとなった赤道ギニアは、首都マラボのあるビオコ島と、アフリカ大陸に少しの土地と、いくつかの諸島で成り立っている国である。


大きな地図で見る


国土の総面積は四国の5割増しくらいで、人口は70万人弱。国土に人が住める場所が少ないという理由もあるが(淡水がない)、アフリカの独立国にしては、とにかく人口が少ない。

で、フォーサイスが「ジャッカルの日」の印税で赤道ギニアを乗っ取ろうとしたのは1972年であるらしい(真実か否かはさておき)。

それ以降も、赤道ギニアは何度もクーデター未遂が発生している。

近いところでは、2004年に民間軍事会社を経営していた元兵士サイモン・マンが、赤道ギニアの石油資源を乗っ取る目的で、イギリスのサッチャー元首相の息子を資金源として、クーデターを企てた(一説によると、サッチャー元首相が本当の首謀者とも言われている)。

このクーデターは、武器と兵士を空路で移送し、一気に攻め落とす作戦だったが、飛行機の燃料補給でジンバブエに立ち寄った際、兵士もろとも全員ジンバブエで逮捕され、赤道ギニアに移送され裁判にかけられ有罪となった。

この知識は、NHK BS世界のドキュメンタリー「赤道ギニア 石油をめぐる陰謀」で得たものなので、興味有る方はこの番組を見られたし。


◆感想

と言うわけで、本書は現実世界でも付けいる隙のある赤道ギニア(物語上はザンガロ国)を舞台にした、クーデター実行手順を詳細に記した、ノンフィクションに思えてしまうフィクションである。

今と違って携帯電話もなく、インターネットもなく、電報や手紙が有効な連絡手段で、為替送金や小切手、トラベラーズチェックが決済手段として有効な手法である時代に、主人公シャノンを中心としたプロの傭兵五人が、与えられたミッションを忠実にこなしていく様は、読んでいて痛快である。

これを現代に置き換えると、個々の傭兵にここまで複雑な知識があるだろうか? 一昔前の傭兵というのは、実に様々な知識を持っていたのだなあ、と言うことを感じる。


シャルル・ルウという傭兵の中途半端さや、ジェームズ卿の娘との件や、結末にはがっかりしたが(これは好き嫌い)、クーデターに至る過程の綿密さに読み応えがあり、40年前が舞台であっても、古さをあまり感じさせない。

おもろかったよ。


7点/10点満点


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2012/10/15

フレデリック・フォーサイス/篠原慎訳「戦争の犬たち(上)」感想。
クーデター実行作戦小説。2012年10月05日読了。

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戦争の犬たち 〈上〉

絶版(たぶん)なので、古本で買いました。

◆内容(本書カバー裏から丸ごと引用)

 独裁者キンバ大統領が恐怖政治を敷く西アフリカの新興国ザンガロに有望なプラチナ鉱脈があることを、イギリスの大資本家マンソン合同鉱業は探り当てた。
 その報に接した瞬間、マンソン社の会長ジェームズ卿の頭の中に、プラチナの採掘権を狙う恐るべき陰謀が組み立てられた。
 それから程なく、パリに住む白人傭兵のリーダー、キャット・シャノンのもとへ、卿の使者が送られた。巨額の報酬と引き替えに提示された依頼は、ザンガロに軍事クーデターを起こし、大統領キンバを抹殺することだった。


◆設定

本書は半分実話だという噂。

本書の舞台であるザンガロは、実際は赤道ギニアのことである。

ロイターの記者であったフォーサイスはナイジェリアのビアフラ戦争の取材を通して、ビアフラ側に贔屓するようになり(ここいらは「ビアフラ物語」(私は未読)に書かれているとのこと)、小説「ジャッカルの日」で儲けた印税を全部ぶち込んで、赤道ギニアのクーデターを仕掛けたことがある。

だが失敗した。詳しくはフォーサイスのwikipediaをご覧あれ。


◆感想

クリストファー・ウォーケンのど派手なドンパチ映画「戦争の犬たち」を見たことがあり、読む前は派手なドンパチ小説と想像していたが、違った。

鉱山開発一筋の山師の白人が錫(スズ)鉱山を見つける過程、
それが実はプラチナ鉱山だった、
それを知ったジェームズ卿が即座に描いた政権転覆のシナリオ、
そのシナリオを実行するために選ばれた忠実な子飼いの部下、
その部下が見つけてきた傭兵シャノン、
シャノンが描いた政権転覆の実行方法、
それを実現させるために必要な武器調達、、、、

この小説は、政権転覆に必要な武器調達を、事細かに書いている。

スリルは少ないが、この細かさは実にリアルで興味がそそられる。


それに、前に読んだマネーロンダリング関連の本、

平尾武史・村井正美「マネーロンダリング―国境を越えた闇金融ヤクザ資金」2012年09月08日読了(8点)。

ニコラス・シャクソン「タックスヘイブンの闇」2012年07月2日読了(8点)。

橘玲「マネーロンダリング入門」2012年04月20日読了(9点)。

福原直樹「黒いスイス」2008年06月11日読了(7点)。

このあたりに出てくる手口が、まさしくズバリそのまま武器密輸出の手口として本書に出てくる。

おお、興味津々。早く先が読みたい。


7点/10点満点


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2012/07/29

船戸与一「雷の波濤 満州国演義7」感想。
歴史冒険小説。2012年07月17日読了。

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雷の波涛―満州国演義〈7〉


船戸与一(ガンで余命1年宣告されているらしい)の作家人生を締めくくるであろう、長大長編の第7巻。

外務省官僚で満州に赴任している長男・敷島太郎
無頼漢で満州で馬賊を率い人殺しも平気で請け負う次男・敷島次郎
満州で優秀なる憲兵人生を歩んでいる関東憲兵隊大尉の三男・敷島三郎
芝居にかぶれ殺人を犯し満州に逃げ新聞記者を経て満州映画会社に勤務する四男・敷島四郎


この4人の兄弟の人生から、「日露戦争、第一次大戦を経て、日本の中で明治維新の残光が消える瞬間まで描く」(新潮社HPより)長大長編である。

第7巻は、日独伊三国同盟から、パールハーバー、マレー侵攻まで。


本書では歴史説明の部分が多く、4人の主人公に動きが少ない。


うーん、個人的には肩すかし喰らったような展開。


6点/10点満点

※読んだ順番通りにするため、「黒檀」と本書の公開日付を逆にしました。(2012/8/7)

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2012/04/14

橘玲「永遠の旅行者(下)」感想。
経済冒険ミステリ。2012年04月07日読了。

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永遠の旅行者〈下〉


下巻はうんちくの量が少なくなってしまった。

ハワイの会社は登記もインターネット化されているから、ハワイ州の法人検索サイトで会社の名前を入れれば、役員の名前も一発で分かる。

アメリカには5つの貧困地区がある。
アリゾナ、コロラド、ニューメキシコ、ユタの4州に跨がる南西部(ネイティブアメリカン)
南北ダコタ州に跨がる中西部(ネイティブアメリカン)
テキサス州とメキシコを分かつリオグランデ川沿い(ヒスパニック)
ミシシッピ川周辺州に跨がる南部(アフリカン・アメリカン)
ケンタッキーとテネシー州に跨がるアパラチア山脈一帯(プア・ホワイト)


なるほどなー。


とか言いつつ。
本書は小説です。


肝心の小説部分は……

ハワイやニューヨークの観光案内説明文が満載、中途半端なニーチェの引用、ミステリの重要な部分がいつの間にかあっさりと分かってしまう、登場人物に魅力がない、

などなど、欠点しかない小説です。


節税うんちくを披露するのに、ミステリ小説仕立てにする必要あったのかな?


5点/10点満点


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2012/04/13

橘玲「永遠の旅行者(上)」感想。
経済冒険ミステリ。2012年04月07日読了。

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永遠の旅行者〈上〉


何かの書評で褒めちぎっていたので、平成20年に買った。そのまま積ん読。積ん読本を消化するのである。


相続税を如何に払わないようにするか。
そもそも、税金を如何に払わないようにするか。
そんなテクニックがいろいろ書かれている。

トラベラーズチェックを使えば、海外送金扱いにならないので、国内で儲けた金を(国税局にばれずに)海外に持ち出せる。

日本とアメリカは租税条約を締結しており、アメリカの内国歳入庁(IRS)に依頼すればアメリカ国内での金の動きは捕まれてしまうが、アメリカの税収にならないから、日本からIRSに依頼しても、IRSは真面目に仕事しない。

贈与税の納税義務は5年で時効!(悪質と見なされても7年で時効)

金融機関の不良債権は破綻先、実質破綻先、破綻懸念先、要管理先の4つに分類される。このうち破綻先、実質破綻先は損失の全額を引当金として引き当てなければならない。

全ての税金をちゃんと払った後、10億円持っている男がいる。この男が10億円全額を散在しても、既に税金は払い終わっているので追加で税金を取られることはない。しかし、子供(など)に相続させた瞬間に、最大50%の相続税が発生する。「国家は国民に放蕩を勧め、家族を愛することを罰しているのである」

中国政府はカジノ育成を名目に、マカオに限って人民元の持ち出しを自由化している(いつの話?今も?)


うーむ、参考になる経済うんちくが多数出てくる。


4点/10点満点


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2012/01/22

熊谷達也「氷結の森」感想。
時代冒険小説。2012年01月17日読了。

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氷結の森

熊谷達也の代表作、マタギ三部作(「相剋の森」9点/10点満点、「邂逅の森=直木賞受賞」10点/10点満点)の最後となる本書。

日露戦争で日本が勝って、シベリアの一部に日本人が多数住んでいた頃を舞台にした話。

(私が読んだ本の中では)熊谷敬太郎「ピコラエヴィッチ紙幣」と同じ設定で、シベリアのニコラエフスク・ナ・アムーレ(尼港)でボリシェビキ(ソビエトを作った赤い方々)と日本軍が激突した「尼港事件」を題材にしている。

◆内容(表紙裏カバーより)
日露戦争に従軍した猟師の矢一郎は故郷を離れ、樺太で過去を背負い流浪の生活を続けていた。そんな彼を探し回る男が一人。矢一郎の死んだ妻の弟、辰治だ。執拗に追われ矢一郎はついに国境を越える。樺太から氷結の間宮海峡を越え革命に揺れる極東ロシアへ。時代の波に翻弄されながらも過酷な運命に立ち向かう男を描く長編冒険小説。直木賞・山本賞ダブル受賞の『邂逅の森』に連なる“森”三部作完結編。


◆感想
大正時代。訳あって樺太でその日暮らしをする矢一郎が様々なトラブルに巻き込まれるも、生まれついた巨躯と、日露戦争で身に着けてしまった狙撃能力で困難を切り抜けていく、読後もスカッとさわやかな疾走感溢れる冒険小説である。

とーはーいーえー。

香代とか辰治の存在が中途半端なんだわな。


7点/10点満点


アップ直後の付け足し:本書「氷結の森」は2007年1月に出版された本で、「ピコラエヴィッチ紙幣」は小説賞を経て2009年10月に出版された本。

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