夢枕獏「新・魔獣狩り8 憂艮編」一行感想。
SF小説。2003年06月05日読了。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|

古川日出男 / 角川書店 2006/07 ¥660 (税込)
◆あらすじ(紀伊国屋Bookwebより)
栄光の都に迫る敵軍に、エジプト部隊は恐慌を来し遁走した。
『災厄の書』の譚りおろしはまにあうのか。
奴隷アイユーブは毎夜、語り部の許に通い続ける。
記憶と異界を交差しながら譚りつむがれる年代記。
「暴虐の魔王が征伐される。
だが地下阿房宮の夢はとどまらない―」。
闇から生まれた物語は呪詛を胎み、術計は独走し、尋常ならざる事態が出来する!書物はナポレオンの野望を打ち砕くのか??怒涛の物語、第三部完結篇。
◆第1巻の冒頭に、本書は著者のオリジナル小説ではなく、作者不詳の「The Arabian Nightbreeds」の英訳を底本にして「できるかぎり粉飾的な日本語化を意図した」日本語訳であるり、作中に登場するイスラム世界の解説など「しばしば訳註を挿入した」本であると書かれている。第3巻の巻末、いわゆるあとがきにあたる部分でも原著の解説をしている。しかし「The Arabian Nightbreeds」をどう検索しても、その存在が見つからない。つまりこの本はあとがきに至るまで作り込まれた小説なのだろうか?
◆と思って普通に日本語で検索したら、全部作り話ですと記すブログがいくつか見つかった。
http://meimu.sakura.ne.jp/page061.html
http://d.hatena.ne.jp/kei-s/20061023/1161628912
http://ururun.at.webry.info/200708/article_5.html
そうだったのか、どおりで原著が見つからないわけだ。
◆文庫版でおおよそ1,000ページにわたる長い物語。難しい言い回しが多く、物語中の現在であるナポレオンがカイロへ進軍する1798年と、劇中劇であるアーダム・ファラー・サフィアーンの話が入り交じる構成は、最初は興を削ぐと思っていたが、いつのまにか「夜が朝に代わり、朝が夜に代わる。そして第○○夜は訪れる」の言葉が待ち遠しく、アーダム・ファラー・サフィアーンの話の虜になっている自分に気づく。
◆結末は好き嫌いが出るだろうが、失望することはない。私はじゅうぶんに堪能した。
8点/10点満点
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|

古川日出男 / 角川書店 2006/07 ¥660 (税込)
◆あらすじ(紀伊国屋Bookwebより)
侵掠したフランス軍壊滅の奇策、「読む者を狂気へ導く玄妙驚異の書物」は今まさにカイロの片隅で、作られんとしている。
三夜をかけて譚られた「ゾハルの地下宮殿の物語」が幕を閉じ、二人めの主人公がようよう登場する頃、ナポレオンは既にナイルを遡上し始めていた。
一刻も早く『災厄の書』を完成させ、敵将に献上せねばならない。
一夜、また一夜と、年代記が譚られる。
「ひとりの少年が森を去る―」。
圧巻の物語、第二部。
◆出だしの取っつきにくさに読むのを躊躇っていたものの、いざ読んでみたらぐいぐい引き込まれてしまった第1巻。小学生の頃からSF・ファンタジー小説が大好きで、荒唐無稽なお話しもかなりのかず読んできているけど、この小説の荒唐無稽さは相当なもの。先の展開がまったく読めない。
◆第1巻の主人公アーダムの話は一旦幕引き。第2巻では、第2の主人公ファラーと、第3の主人公サフィアーンが登場する。ファラーの話もサフィアーンの話も、どちらもアーダムの話よりは予測可能な展開を見せるが、それでもやっぱり荒唐無稽だ。さいきん普通の小説(それが冒険小説であろうと推理小説であろうと純文学であろうと)、つまり人間が人間らしい行動を取ることが当たり前の小説を多く読むようになり、そのため本書のような荒唐無稽な展開と久しく接していなかったことに改めて気付かされた。自分自身の想像力を豊にするためにも、SFやファンタジーから離れすぎるのも危険だなあ、と思うのである。
◆本作は第23回日本SF大賞を受賞している。SF好きとしてSF大賞を受賞した本はかなり読んでいるけ(少なくとも『太陽風交点』 『吉里吉里人』 『最後の敵』 『童夢』 『幻詩狩り』 『笑い宇宙の旅芸人』 『岬一郎の抵抗』 『アド・バード』 『サラマンダー殲滅』 『ヴィーナス・シティ』 『言壷』 『蒲生邸事件』 『チグリスとユーフラテス』は読んでいる)、第20回に新井素子の「チグリスとユーフラテス」が受賞したとき、あんなレベルの低い小説(amazonではそれなりに高評価なんですが…)に賞を与えるようになったんだ、と賞の価値に大いに疑問を持つようになってしまった。だから『アラビアの夜の種族』には何の注目もしていなかったのだけど、自分の読書スタンスをちょっと変えないとまずいな、と自分自身に言い訳するのである。
◆というわけで、大いなる期待を抱きつつ、最終第3巻を読み始めるのである。
8点/10点満点
ブログランキングに参加しております。
バナーをちょこっと押していただけると恐悦至極なり。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|

古川日出男 / 角川書店 2006/07 ¥539 (税込)
◆あらすじ(紀伊国屋Bookwebより)
聖遷暦1213年。
偽りの平穏に満ちたエジプト。
迫り来るナポレオン艦隊、侵掠の凶兆に、迎え撃つ支配階級奴隷アイユーブの秘策はただひとつ、極上の献上品。
それは読む者を破滅に導き、歴史を覆す書物、『災厄の書』―。
アイユーブの術計は周到に準備される。
権力者を眩惑し滅ぼす奔放な空想。
物語は夜、密かにカイロの片隅で譚り書き綴られる。
「妖術師アーダムはほんとうに醜い男でございました…」。
驚異の物語、第一部。
◆本書は、高野秀行のブログで絶賛されていたので買った(記憶に間違いがなければ)。第55回日本推理作家協会賞及び第23回日本SF大賞をダブルで受賞した作品だと知ったのは買ったあと。買ってから1年以上はほったらかしにしていた。最初の1ページ目、出だしの文章が読みづらく敬遠していた。
◆上のあらすじにあるように、出だしはエジプトの支配階級の高級奴隷アイユーブが主人公であるが、本書は劇中劇(と言うのかな?)の形態を取っており、本書の大半は『災厄の書』に書かれている物語を、語り部(ズームルッド)がアイユーブに語るという構成である。
◆とりあえず第1巻を読んだ感想。序章にあたる部分、63ページまではちょっと読みづらく投げ出しそうになったが、語り部が語る『災厄の書』の内容はめちゃくちゃに面白い。『災厄の書』の主人公アーダムの奸智ぶりがぞくぞくとするのである。これは続刊に期待。
8点/10点満点
ブログランキングに参加しております。
バナーをちょこっと押していただけると恐悦至極なり。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|
あらすじ(ネタバレバレ)
・第1話の1と2
グインがアキレウスに、シルヴィアの件で申し開き。アキレウスは「グイン、お前はもはや息子だ」と言う。これだけのことに延々35ページひたすら二人の会話。
・第1話の3と4、
ケイロニアの宮廷とはどのようなものなのか、の設定が書かれているだけ。中身がない。
・第2話の1と2
新年の式典で、アキレウスがグインに全権委譲を発表。設定だだ書きの延長で、ドラマチックな展開はゼロ。
・第2話の3と4
新年式典恒例のケイロニア人事異動の発表、及びグインによる改革の発表。今まで聞いたこともない、馴染みの薄いどうでもいい雑魚キャラのことまで延々とだだ書き。
・第3話の1と2と3と4と、第4話の1と2と3と4
イシュトヴァーンとカメロンの会話。イシュトヴァーンは、リンダに結婚を申し込んでパロを奪ってしまおう、というアイデアと、海軍または水軍を作るぞ、だから海岸のある国を奪うぞ、いざとなったらケイロニアとも戦争するぞ、というアイデアをカメロンに話す。これもひたすら二人の会話。
◆遂に、この時がやってきたようだ。
◆昭和55年=1980年からグインサーガを読み始め、今年で28年。ここ数年、グインサーガは小説といえるレベルにすら達していないただの駄文と化しており、何度も呆れたのだが、ここまで読んできた以上、著者自らが宣言する最終巻まで付き合おうかと思っていたが、もう無理だ。
◆今作123巻は、上に記したように、グインがケイロニアの王となる重要な巻である。また、イシュトヴァーンも自らの野望、つまりパロの略奪、中原の征服、ケイロニアとの戦争もあり得ることを明確に示し、読者は今後の展開にますますの興味を持つはずなのである。
◆が。小説として、どうしようもないくらいレベルが低く、ひどいのである。
◆逆にいえば、これだけ凄まじい展開の巻でありながら、読んでいてまったく面白みを感じないのは、栗本薫に作家としての力量がなくなってしまったのだろう。つまり、続巻にまったく期待が持てないのだ。
◆更にいえば、登場人物に魅力が無くなってしまった。どのキャラクターも、魅力ゼロだ。
◆ハヤカワの稼ぎ頭であろう栗本薫は、質の低下を誰からも忠告されることなく、惰性で売れていることを実力と勘違いし、延々と駄文を書き続けるのだろう。まあ勝手にやってくれ。私はもう降りる。
1点/10点満点
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
|
◆10代、20代の頃は獏ちゃんの小説が大好きだった。ストーリーは荒唐無稽、登場人物がすべて強く、魔術幻術なんでもありで、最終的には正義が勝つ。獏ちゃんの小説はめちゃくちゃな話ばかりだけど、そのむちゃくちゃ具合が好きだった。SF小説にどっぷりはまっていた10代後半の頃、獏ちゃんの出世作「幻獣変化」を読み、はまった。その後刊行されたキマイラシリーズにもはまった。そして、1984年から刊行されたサイコダイバーシリーズにも、当然のごとくは待った。
◆しかし、獏ちゃんの欠点は完結までにやたらと時間がかかることだ。サイコダイバーシリーズの完結編である「新・魔獣狩り」シリーズが始まったのは1992年である。16年かかってようやく11巻目である。
◆私自身が年を取るにつれ、サイコダイバーシリーズのような荒唐無稽すぎる話についていけなくなってきている。世の中はえらい勢いで進化している。サイコダイバーシリーズの世界観は全然進化していない。1980年代の世界観のままである。
◆獏ちゃん、まだ私が荒唐無稽な小説を読み続ける意志を持っているうちに、この話を終わらせてくれ。頼むよ。
3点/10点満点
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|
◆もうグインサーガを読むのはやめて、今まで買った全巻+英語版とかドイツ語版とか愛蔵版とか全部まとめて叩き売ろうとしているのだが、100巻で完結と宣言して始まった長大な物語なのに100巻過ぎても作者は全然完結させる気がなく、おまけに100巻過ぎてから話の質がどんどん最悪なくらいひどくなっているグインサーガなんて、今さら読み始めようとする人がほとんどいないのか、全然売れる気配がない。
◆それでもどうにかこうにか叩き売ろうと思っているのだが、叩き売るためには全巻揃っていないと更に売れなくなってしまうので、結局最新刊を買ってしまった。
◆買ってしまったから適当に読むことにしたのだが、あまりのくだらなさに萎える。
2点/10点満点
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|

栗本薫 /早川書房 2008/04出版 309p 15cm ISBN:9784150309190 \567(税込)
◆リンダとフロリーの少女漫画チックな会話が延々と続く。
マリウスのセリフも、今までと同じようなことをただ繰り返しているだけ。
内容が全くない。
この中身の無さはひどいとしか言いようがない。
◆話は何も進んでいないし、会話も全く推敲されていない。これこそだだ漏らし。作者の頭の中に浮かんできた言葉を何の推敲もせずに書き綴っているだけ。これではもはや小説とは呼べない。単なる下書きだ。いや、下書きの下書きくらいか。とにもかくにもひどい。
◆出版不況の昨今、グインサーガは出せば売れる。ハヤカワの稼ぎ頭だろう。だがここまで内容がひどくなってしまうと、悪評に悪評が重なり、今後新しい読者は増えないだろうし、惰性で読んでいる古い読者も愛想を尽かすことだろう。少なくとも120巻+外伝21巻(22冊)=合計142冊読んできた私は、愛想が尽きた。もうグインサーガは読まなくても構わない。
◆そう思ったので、手元にあるグインサーガ全巻+愛蔵版4冊+英語版とかハンドブックとか諸々全部叩き売ってしまおう、とヤフオクを見たら、グインサーガの出品は数多くあるものの、ほとんど買い手がいないことがわかった。かつて数多の読者を獲得したグインサーガだが、今は見向きもされなくなっているのかも知れない。数巻前に累計2800万部突破と帯に書いてあった。外伝も含め、平均20万部くらい売れていることになる数字だ。だが、こういう長い話は第1巻が最も売れ、巻数を重ねるほど売上が落ちるはずである。ヤフオクでの売りの多さと買いの少なさを考えると、今は相当部数が落ちているのではないだろうか。私は愛想を尽かすのが遅すぎた、という気がしてならない。
2点/10点満点
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|
「ランドックの刻印」の感想がamazonレビューに反映されなかった件、
気がついたら反映されていた。
最近のグインサーガはamazonでもぼろくそに叩かれていたから、
掲載する気がないのかと思っていた。
(私はamazonに苦情メールを書いた)
まあさすがに今作は皆わりと上々の評価点数をつけているけど、
作者が癌になってしまってあの後書き。
ここまでずっとつきあってきた読者は胸中複雑だろうなあ。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (1)
|
00◆成田やトランジット(JFK・パリ・マドリッド) | 01◆ブラジル(サンパウロ・サンルイス・レンソイス・マナウス) | 02◆アルゼンチン(イグアス・カラファテ・ウシュアイア・ブエノス) | 03◆チリ(サンチャゴ・イースター島・バルパライソ) | 04◆ボリビア(ラパス・ウユニ) | 05◆ペルー(クスコ・マチュピチュ・リマ) | 06◆エクアドル(グアヤキル・ガラパゴス諸島) | 07◆スペイン(マドリッド・バルセロナ) | 08◆トルコ(イスタンブール・カッパドキア・パムッカレ) | 09◆ヨルダン(ペトラ遺跡・アンマン) | 10◆シリア(ダマスカス・パルミラ遺跡) | 11◆エジプト(カイロ・アスワン・アブシンベル) | 12◆モロッコ(マラケシュ) | 13◆南アフリカ(ヨハネスブルク・ケープタウン) | 14◆ナミビア(ウィントフック・ナミブ砂漠・スワコプムント) | 15◆ジンバブエ(ヴィクトリアフォールズ) | 16◆ザンビア(側のヴィクトリアフォールズ) | 17◆ボツワナ(チョベ国立公園) | 18◆香港・マカオ | 19◆インド | ■09年11月からの世界一周の小ネタ | ■09年11月から世界一周! | ■09年11月から世界一周!の準備 | ■09年11月から世界一周!の近況 | ■09年11月から世界一周!参考書籍 | ■2006年夏・ケニアに行く | ■2007年夏・アンコール遺跡に行く | ■2008年1月・ボルネオ島に行く | ■2008年4月・週末海外でベトナム | ■2008年9月・週末海外で台湾 | ■アフリカ | □グインサーガ | □スターウォーズ | □三国志 | ▲スティーヴン・キング | ▲京極夏彦 | ▲佐藤賢一 | ▲夢枕獏 | ▲大沢在昌 | ▲天童荒太 | ▲宮部みゆき | ▲最早才能が枯渇し駄作家に成り果てた真保裕一 | ▲浅田次郎 | ▲神林長平 | ▲福井晴敏 | ▲船戸与一 | ▲貴志祐介 | ▲逢坂剛 | ▲金庸 | ▲隆慶一郎 | △松本仁一 | △石井光太 | △蔵前仁一 | △高木徹 | △高野秀行 | ◆小説・ミステリ系統 | ◆小説・伝奇小説 | ◆小説・冒険小説 | ◆小説・時代小説・歴史小説 | ◆小説・武侠小説 | ◆小説・純文学・青春小説 | ◆小説・経済小説・現代小説 | ◆小説・SFホラーファンタジー | ◇いわゆる新書 | ◇エッセイ・紀行文 | ◇ガイドブック | ◇スポーツ関連書 | ◇データブック・記録集 | ◇ノンフィクション | ◇パソコン関連図書 | ◇ビジネス書 | ◇ルポ・ドキュメンタリー | ◇世界についての本 | ◇実用書・ガイドブック | ◇語学などの勉強本 | ◇雑学・蘊蓄 | ◎写真集 | ◎美術書・アートブック | ●海外作品(原著英語) | ●海外作品(原著非英語) | ★惚れ惚れするほどの駄作 | ☆私の読書累計 | ☆私的10点満点 | ☆装丁がスバラシイ本 | アニメ・コミック | 携帯・デジカメ | 旅行・地域 | 日記・コラム・つぶやき | 映画・テレビ | 書籍・雑誌
最近のコメント