カテゴリー「◆小説・純文学・青春小説」の記事

東野圭吾「手紙」一行感想。
純文学。2003年06月09日読了。

手紙

これはもうどう考えても事件を下敷きにした純文学だよな。

8点/10点満点

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真保裕一「繋がれた明日」一行感想。
純文学。2003年06月03日読了。

繋がれた明日

真保裕一の純文学(を目指した)作品の中ではいちばんいい出来だろう。

7 点/10点満点

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森絵都「風に舞い上がるビニールシート」感想。
純文学。2009年08月11日読了。

風に舞いあがるビニールシート
森絵都 / 文藝春秋 2009/04 ¥570 (税込)

◆概要(紀伊国屋Bookwebより)
才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。
自分だけの価値観を守り、お金よりも大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた6編。
あたたかくて力強い、第135回直木賞受賞作。

◆「器を探して」自由気ままなオーナーパティシエに振り回され、阿呆な男に結婚を迫られている弥生の話。
「犬の散歩」捨て犬の世話をするボランティア、を続ける費用捻出のためにスナックで働く人妻恵利子の話。
「守護神」ニシナミユキに論文の代筆を拒否されて腹を立てている苦学生裕介の話。
「鐘の音」二人の仏像修復士の話。
「ジェネレーションX」十年ぶりの草野球が楽しみなんですという話。
「風に舞い上がるビニールシート」国連のUNHCRの職員になり上司と結婚したけど夫はアフガンで殺されてしまって悩む里佳の話。

表題作とジェネレーションXの二つは、読んでいてああなるほどと共感するところもあったが、他の話はなんだかなあ。こういう類の本を読んで何かを感じ取れるほど人間ができていないのだろう、私は。
 

6点/10点満点


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熊谷達也「邂逅の森」感想。
純文学。2009年01月09日読了。

邂逅の森

◆今年最初に読む本は、熊谷達也の小説で一番面白いと言われ、直木賞&山本周五郎賞を獲った「邂逅の森」を選んだ。

(以下、かなりのネタバレ)

◆東北の熊マタギ、松橋富治の一生を書いたこの本、熊狩りの場面が臨場感溢れ素晴らしい。それだけではなく、富治の激動の人生がこれまた素晴らしい。マタギ一家に生まれ、14歳でマタギをはじめた富治は、名士の娘(文枝)に手を出し故郷を追い出され、マタギをやめ鉱山で名士の手下の監視付きで鉱夫として働き、そこで弟分の小太郎と出会い、鉱夫見習いの慎之介が両刀遣いの慰み者になって自殺してしまったことに打ちのめされるも、小太郎とともに鉱夫仕事の合間に遊びではじめた熊狩りにマタギの本能を思い起こされ、雪崩に巻き込まれた小太郎を何とか救い出すものの小太郎は故郷に戻り、腕の良いマタギ鉄五郎と出会ったことで鉱山を抜ける決心をし小太郎の村に身を寄せ、小太郎の姉で女郎であったイクと出会い結婚し、娘を育て上げ鉄五郎の息子に嫁がせ、これから老後の人生を楽しもうとしていたはずなのに、文枝とイクが出会ってしまい、そのせいでイクが家を出てしまい、しかし富治は文枝ではなくイクを追いかけ、見つけ、そして富治は熊のヌシとの一騎打ちを行う。

◆激動の人生を送った富治の生き様に、女郎だったイクを深く愛していた富治の情愛に、過酷な狩猟を屁とも思わない熊マタギの格好良さに、すべてに深く共感できた。今年最初に読む本が、これほどまでに面白い本だったので、今年はいいスタートが切れそうである。

◆「相剋の森」の主人公滝沢昭典の祖母の父が富治であり、女主人公美佐子の祖父は文枝と富治の息子幸之助である。

◆第9章、イクを追いかけた富治が、ようやく見つけたイクと出会う場面は、実に感動的である。


10点/10点満点


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熊谷達也「ウェンカムイの爪」感想。
純文学。2008年12月12日読了。

ウエンカムイの爪
熊谷達也 / 集英社 2000/08 ¥420 (税込)

「相剋の森」を読んで熊谷達也が気に入り、油断していると積ん読になっちゃうんだよなあと思いつつも、とりあえず文庫本を6冊買い求めた。

◆本書は熊谷達也のデビュー作。「相剋の森」に出てくる吉本と玲子の関係がこの本でわかる。ということは読む順番が逆だったということか。それにしてもデビュー作とは思えないくらい完成度が高い。この本も十分堪能できたので、熊谷達也という作家はしばらくの間追い続けないとならんなあ。


8点/10点満点

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天童荒太「悼む人」感想。
純文学。2008年12月09日読了。

悼む人
天童荒太 / 文藝春秋 2008/11 ¥1,699 (税込)

◆もうこれは完全なる純文学ですから、受け取り方は人それぞれでしょう。

◆私は、主人公の母親・坂築巡子がダメでした。この女は気持ち悪い。生理的にまったく受け付けることができない。従って本書の半分はちっとも面白くなかったのである。天童荒太は「死」に魅入られちゃったのかな。どうでもいいんだけど。


3点/10点満点

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熊谷達也「相剋の森」感想。
純文学。2008年11月04日読了。

相剋の森

◆熊谷達也という作家のことを知りませんでした。私は冒険小説を中心に読んでいるので、その他のリーグは詳しくありません。

◆どこかのブログで、直木賞を取った「邂逅の森」が素晴らしいと書かれていて、今回読んだ「相剋の森」は「森」シリーズの第1弾なのだと知りました。

◆私の自宅には積ん読本が300冊くらいあり、早いとこ積ん読消化しなきゃと思いつつ、ついつい新しい本を買ってしまいます。熊谷達也という作家を知り、とりあえず買っておけばそのうち読むだろうと、買ってしまいました。それが「相剋の森」です。人ごとのように、この本も積ん読になっちゃうかなあと思っていたのですが、買ってから1ヶ月以内で読み始めました。

◆東北で熊を狩るマタギと、マタギに「動物を殺さなくても生きていけるでしょう」と宣う甘っちょろい女ジャーナリストと、女ジャーナリストと組むことになるカメラマンの3人が軸となり、なぜマタギは熊を狩るのか、熊を狩るというのはどういうことなのか。

◆物語は重厚なテーマを下敷きに進んでいきます。世の中にはこんなすごい話を書ける作家がいるのだなあ、と素直に感嘆しました。熊谷達也の著作は、一通り読んでみようと思います。意気込んでもしょうがないのですが、とりあえず文庫化されている熊谷達也の小説を、全部買ってきました。積ん読にならないよう、なるべく早く読みたいと思う次第です。


9点/10点満点

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金原ひとみ「アッシュベイビー」感想。
純文学。2007年06月13日読了。

アッシュベイビー
金原ひとみ /集英社 2007/05出版 188p 15cm ISBN:9784087461572 ¥439(税込)


グロいですね。


やっぱりわたくしにはよく判らないです。


7点/10点満点

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金原ひとみ「ハイドラ」感想
恋愛純文学。2007年05月25日読了。

ハイドラ
金原ひとみ /新潮社 2007/04出版 137p 20cm ISBN:9784103045311 ¥1,260(税込)

概要(紀伊国屋BookWebより)
写真家の専属モデルであり、私生活でも密かに同棲をつづける早希。だが人形のような無機質さを求める男との暮らしに、次第に蝕まれてゆく。ある日、その閉ざされた部屋から彼女を引き出そうとする翳りのない男が現われるが……。堕ちてゆく痛みと無垢な愛への希求、自身への冷徹な眼差し。クールさと瑞々しさを湛えた、新境地を拓く傑作長篇。


あたくしにはよく判らないお話しでした。


7点/10点満点

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岡崎大五「バンコク危機一髪」感想。
紀行文調の小説。2007年05月08日読了。

バンコク危機一髪
岡崎大五 /角川書店(角川グループパブリッシング) 2006/11出版 349p 15cm ISBN:9784043654086 ¥579(税込)


岡崎大五の添乗員シリーズにどっぷりとはまってしまったこの一ヶ月、総じて楽しく読めた。一気に読みすぎたと思わないではないが、天気がはっきりしなくて鬱々とした気分が続いたので、お気楽に読めてしまって後味も良いく気分も軽くなるから、まあいいか。未読の岡崎本も残り少なくなってきたので、あんまりちゃっちゃと読んでしまうと、今後の楽しみが少し減ってしまうな、と思いつつも、また今日も手を出してしまった。それが本書「バンコク危機一髪」だ。

本書の奥付を見ると、本書は2001年に刊行された「だましだまされ生きるのさ」を、文庫化した際に改題した本とのこと。何で改題するのかねえ。「だましだまされ生きるのさ」は買っていなかったからいいけど、ネットで作者とタイトルで検索して本をぽいぽい買ってしまう私は、改題されたことに気付かず同じ本を買ってしまうことがよくあるのだ。何で改題するのかねえ。


さて本書。

大まかな内容は、旅行中バンコクで金がなくなってしまった主人公岡崎君は、金を稼ごうとバンコクで働く決意をする。が、現実は甘くなく、ようやく就職した先は山師のような日本人長峰社長が、バンコクの警察官ワロップと組んで経営している怪しげなコンサルティング会社だった。世間を知らない主人公岡崎君は、バンコクで働く日本人の中でも最も安い給料で雇われることになった。コンサルティング会社、聞こえは良いが実態は何もないに等しく、先輩日本人社員はやる気なし。そして先輩はクビ。入社早々に先輩がいなくなってしまった岡崎君は、自分の食い扶持を稼ぐため、バンコクの役人達を訪ね歩き、役人とコネを作るところから始めるのだった……

という感じで始まり、終始一貫、バンコクでのどたばたライフが書かれている。

主人公が岡崎君なので、岡崎大五若かりし日々を綴った青春回想録と思いながら読んでいたのだが、エッセイにしてはフィクション要素が多くないか?と疑問に思い、本書の奥付をよく見たら「この作品はフィクションです」と書かれている。小説だったのか。

こういう紀行文のノリをそのままフィクションとして書かれたもので、私が以前読んだことがあるものでは、高野秀行「アジア新聞屋台村」が該当するけど、出版年度は岡崎大五の本書の方が早いんだよな。

高野秀行や蔵前仁一の紀行文は、主役はあくまであくまで作者本人で、作者本人が体験し感じた旅の話が詰まっている。対して岡崎大五の添乗員シリーズは、どちらかと言えばツアー客が話の主役で、岡崎大五は狂言回しに役割になっている(ように思う)。

添乗員シリーズは、まあ面白く読めるのだけれども、やっぱり冷静に考えるとちょっと脚色がはいっているようにも思えるし、それは別になにも悪いことではないんだけど、本書はフィクションとして割り切っている感じがして、結果、添乗員シリーズよりも完成度が高くなっていると思うのです。




本書は、岡崎大五の本で一番面白く読めました。


8点/10点満点

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