カテゴリー「☆私的10点満点」の記事

映画「アバター3D 吹き替え版」感想。
SF映画。2010年01月08日鑑賞。10点満点

ペルーやエクアドルで映画館の前を通ると「AVATAR」がやたらと宣伝されていた(ボリビアでも見たかも知れない)。ああ、キャメロンの新作か、そのうち見ようという程度だったが、日本に帰ってきて公式webサイトを見たら、アートディレクションの完成度が凄まじく高い。しかも3Dバージョンがある。これは日本で見なければ!

と思い、今日、流山おおたかの森TOHOシネマズまで出かけて見てきた。(柏じゃ3Dで上映していなかった…)


話の筋がベタだ、とか、
アバターとリンク切れたときの設定の詰めが甘い、とか、
美術設定がナウシカとラピュタのぱくりじゃん、とか、

いろいろ文句言う人はいるだろうけど。


圧倒的なアートディレクションの素晴らしさに驚愕。


また、2時間40分の映画なのに全く眠くならなかったから、良くできたシナリオなんだと思う。


1982年、16歳の時にディズニーのCG映画「トロン」を見てから、CGをずっと追いかけてきた私。今までCG映画を見るためにかけた金は数十万円は下らない。日本で公開されなかった映画のビデオを取り寄せたり、CGがちょっとでも使われている映画はすべて見に行ったり、自腹でCGソフトを買ってチャレンジしてみたり、ソフト動かすために高いパソコン買ったり。まあいろいろやってきた私が思うに、

この映画は現時点で世界最高峰のCG映画だ。この映画のCG完成度の高さは、スターウォーズEP3ですら甘っちょろく見えてしまう。金があっても時間があっても、世界観をまとめ上げるスタッフがいないとこういう映画は作れない。だからこの映画を超える映画はそう簡単には作れないだろう。

今日は3Dメガネをかけて見ていたから、色がかなりくすんでしまった。そのうち2D版を見て、色の素晴らしさを確認したい。


10点/10点満点


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ヴィカス・スワラップ「ぼくと1ルピーの神様」感想。
ミステリ系なのか?2009年05月07日読了。

ぼくと1ルピーの神様
ヴィカス・スワラップ/子安亜弥 / ランダムハウス講談社 2009/02 ¥840 (税込)

◆あらすじ(紀伊国屋Bookwebより)
クイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ちとった少年ラム。
警察は、孤児で教養のない少年が難問に答えられるはずがないと、不正の容疑で逮捕する。
しかし奇蹟には理由があった―殺人、強奪、幼児虐待…インドの貧しい生活のなかで、少年が死と隣あわせで目にしてきたもの。
それは、偶然にもクイズの答えであり、他に選びようのなかった、たった一つの人生の答えだった。
話題の映画『スラムドッグ$ミリオネア』原作、待望の文庫化。


◆アカデミー作品賞を取った映画「スラムドッグ・ミリオネア」の原作小説。インド人で、在南アフリカ・インド大使館に勤める外交官ヴィカス・スワラップの作家デビュー作。原著はまずイギリスで出版されたとあるので、英語で書かれたのだろう。

◆構成が見事。この物語の舞台となるクイズ・ミリオネアは、主人公の貧しい少年ラム・ムハンマド・トーマスの過酷な人生を浮かび上がらせるための添え物で、映画(まだ見てないけど)では重要かも知れないが、この小説においてはそれほど重要ではない。

◆あまりにも偶然に偶然が重なってしまう展開に白けてしまう、インド貧困層の描き方が嘘くさく感じてしまう、18歳の主人公がこれほど過酷な人生を歩むなんて考えられない、などの理由で受け付けられない人も多いのではないかと思うが、、、

◆私は文句なしに面白く読めた。

◆今まで読んできたドキュメンタリーやルポ、バックパッカー旅行記などで知り得たインドと、この小説で書かれているインド貧困層は違和感が無く、インドならあり得る話だよなあ、と思えるのだった。

◆海外翻訳物は、原著がどれだけ絶賛されていても、翻訳者に小説を書く能力が足りないと、まったく面白くないものになってしまう。だが本書は翻訳もよかった。ストーリーがよく構成もよく翻訳もよい。久々にとても面白い翻訳物を読み、堪能した。万人に薦められる本ではないが、当ブログに書いている私の感想に多少なりとも共感を抱いてくれている方なら、たぶん、はまる。


10点/10点満点


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山崎朋子「サンダカン八番娼館 (新装版)」感想。
からゆきさんルポ。2009年05月01日読了。

サンダカン八番娼館 (新装版)
山崎朋子 / 文藝春秋 2008/01 ¥749 (税込)

◆幕末から明治を経て第一次世界大戦が終了する大正中期までのあいだ、北はシベリア、南は東南アジア、インド、アフリカにまで出かけていって、外国人相手に売春をしていた<からゆきさん>という海外売春婦が大勢いた。彼女たちは自ら好きこのんで売春をしたわけではなく、多くは女衒に「もっと稼げる場所に連れて行ってあげるよ」と騙され、付いていったら船倉に押し込められ、海外に連れて行かれ知らぬ間に借金まみれになっていて売春をする羽目になったという。もちろん、自分の意志で<からゆきさん>になった人もいるのだろうが。

◆著者は、今でいうストーカーに顔を切りつけられ、新劇女優になることを諦めざる得なくなったと書かれている。その後選んだ道が、底辺女性史の研究であった。本書は、その研究テーマに基づき、<からゆきさん>を多数輩出している天草地方に取材に行くところから始まる。

◆天草で偶然出会ったサキさんというおばあさん。話をするうち、サキさんが<からゆきさん>だった可能性が高い。偶然の出会いを元に、百足が住み着くほど腐った畳を取り替えることができない極貧生活をするサキさんの家に泊まりこみ、サキさんとの会話から<からゆきさん>の一端をひもといていく。

◆本書が「サンダカン」となっているのは、サキさんが働いていた地が、マレーシア、ボルネオ島のサンダカンだったからだ。


◆本書は出版年次が昨年であったので、比較的新しい本なのかと思って読んだが、読み進むにつれ、日本人の性道徳感や村社会ぶりがやや古くさく感じ、奥付を見ると原書は1975年に出版された「サンダカン八番娼館」と1977年に出版された「サンダカンの墓」の新装合本であることがわかった。

◆日本は豊かな国だと思う。しかし、100年前までは貧しい国だったのだ。その如実な例が本書に出てくる<からゆきさん>だろう。

◆本書には衝撃を受けた。後世まで絶版になることなく、大勢の人々に読んでもらいたい本だ。


10点/10点満点


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西水美恵子「国をつくるという仕事」感想。
正しい国際政治論。2009年04月22日読了。

国をつくるという仕事
西水美恵子 / 英治出版 2009/04 ¥1,890 (税込)

◆非常に素晴らしい。

◆世界銀行、南アジア地域副総裁の地位にあった著者が、貸し付け相手である国家=つまり各国のリーダーと渡り合った結果、優れた国家を導くのは、優れた指導者(政治家だけにあらず)であるということを痛感し、真のリーダーとは如何なるものかを説く、そういう本である。

◆政治家が私欲に走っている国は、必然的に民衆にしわ寄せが行き、国家としてダメになっていく。世界銀行の貸し付けは、金額が巨大なだけに、その審査には慎重を要する。政治家が私欲のために金を使うのか、国家構築のために使うのか。貧しい国々とはいえ、一国の首相や大統領と対等に渡り合い、大勢の国家指導者を見つめ、その結果よくなる国とよくならない国があり、よくならない国の多くは、政治と政治家に根源があると説く。

◆一例としてここに書くと、イスラム世界初の女性首相、パキスタンのブットー。本書の著者は、ブットー首相のことをマリー・アントワネットと言い放ち、民衆を見ず私利私欲に走る金まみれの政治家と扱き下ろす。暗殺されたあと後継者に息子を選ぶあたり、ブットー一族の私欲は尽きることがないと嘆く。

◆とにかく、素晴らしい本だ。


10点/10点満点


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熊谷達也「邂逅の森」感想。
純文学。2009年01月09日読了。

邂逅の森

◆今年最初に読む本は、熊谷達也の小説で一番面白いと言われ、直木賞&山本周五郎賞を獲った「邂逅の森」を選んだ。

(以下、かなりのネタバレ)

◆東北の熊マタギ、松橋富治の一生を書いたこの本、熊狩りの場面が臨場感溢れ素晴らしい。それだけではなく、富治の激動の人生がこれまた素晴らしい。マタギ一家に生まれ、14歳でマタギをはじめた富治は、名士の娘(文枝)に手を出し故郷を追い出され、マタギをやめ鉱山で名士の手下の監視付きで鉱夫として働き、そこで弟分の小太郎と出会い、鉱夫見習いの慎之介が両刀遣いの慰み者になって自殺してしまったことに打ちのめされるも、小太郎とともに鉱夫仕事の合間に遊びではじめた熊狩りにマタギの本能を思い起こされ、雪崩に巻き込まれた小太郎を何とか救い出すものの小太郎は故郷に戻り、腕の良いマタギ鉄五郎と出会ったことで鉱山を抜ける決心をし小太郎の村に身を寄せ、小太郎の姉で女郎であったイクと出会い結婚し、娘を育て上げ鉄五郎の息子に嫁がせ、これから老後の人生を楽しもうとしていたはずなのに、文枝とイクが出会ってしまい、そのせいでイクが家を出てしまい、しかし富治は文枝ではなくイクを追いかけ、見つけ、そして富治は熊のヌシとの一騎打ちを行う。

◆激動の人生を送った富治の生き様に、女郎だったイクを深く愛していた富治の情愛に、過酷な狩猟を屁とも思わない熊マタギの格好良さに、すべてに深く共感できた。今年最初に読む本が、これほどまでに面白い本だったので、今年はいいスタートが切れそうである。

◆「相剋の森」の主人公滝沢昭典の祖母の父が富治であり、女主人公美佐子の祖父は文枝と富治の息子幸之助である。

◆第9章、イクを追いかけた富治が、ようやく見つけたイクと出会う場面は、実に感動的である。


10点/10点満点


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長谷川まり子「少女売買-インドに売られたネパールの少女たち」感想。
ルポ。2008年11月20日読了。

少女売買―インドに売られたネパールの少女たち
長谷川まり子 / 光文社 2007/11 ¥1,680 (税込) 

◆ネパールから毎年7,000人以上の少女が誘拐され、インドに売られているらしい。大半が最底辺の売春宿に売られ、可愛い少女は客付きが良いため、一日に100人の客を取らされる場合もある。少女たちが逃げ出さないように売春宿の経営者によってほぼ軟禁状態に置かれ、時が経つにつれ、少女たちは諦めていく。このネパール政府は50年以上もこの問題を放置し続け、累計30万人以上の少女が餌食になっているという。

◆本書の著者は、誘拐されたネパール少女を救出し社会復帰を助けるネパールのNGOに協力している。本書は、ネパールで起きている現状の深刻さと、著者自身がなぜこのような問題に興味を持ち、なぜNGOとして活動しているのかを、交互に書き記している。従って、半分は著者の自伝のような話である。

◆著者が女性であるため、売春宿の潜入取材は失敗、売春宿からの少女救出同行取材もイマイチであり、ハードな潜入ルポを期待していると肩すかしを食らう。また、著者がこの問題に深く関わるまでの自伝的な部分も、バカOLのような生き方をしていて何となくライター稼業を行うようになって何となく金になりそうだから取材をはじめた、というような内容なので必ずしも共感できるとは言えない。

◆しかし、今世界で何が起こっているのか、貧困と無知がどういう結果を引き起こすのか、とても深く考えさせられるのである。

◆インド好きが高じてインド人と結婚したマンガ家・流水りん子の「インドな日々」というマンガに、日本人バックパッカーがインドの最底辺の売春宿を試そうとする話が出てきたし、山松ゆうきちという還暦を超えたマンガ家がインドで自分のマンガをヒンディー語で出版するまでの顛末を書いた「インドへ馬鹿がやって来た」で、最底辺の売春宿での体験談をマンガに書いている。彩図社のくだらない旅の恥は掻き捨て本とか、エロ系の雑誌でもインドの売春宿体験記がいくつも載っているだろう。たぶん探せばきりがないくらい。そういうところで働いている売春婦が、実は誘拐されたネパール少女なのかも知れない。


10点/10点満点

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ロバート・ゲスト「アフリカ 苦悩する大陸」感想。
ルポ。2008年05月23日読了。

アフリカ 苦悩する大陸
ロバ-ト・ゲスト/伊藤真 /東洋経済新報社 2008/05出版 323, 20cm ISBN:9784492211779 \2,310(税込)

◆今年初めての10点満点の本。

◆原著は2004年に出版され、(たぶん)2008年4月に出版された。原著が4年前の本なので、ところどころ訳注が入っている。

◆著者紹介(紀伊国屋Bookwebより)
ロバート・ゲスト
経済誌『エコノミスト』の元アフリカ担当編集長。1990年代に英国紙『デイリーテレグラフ』の日本特派員を務めたあと、『エコノミスト』特派員として南アフリカを拠点に7年間にわたりアフリカを取材。世界各地で50か国以上の取材経験を持つ。民族紛争、開発問題、そして熱帯雨林を走る運搬トラック同乗記など、アフリカに関する報道で外国人記者協会賞など複数の国際的な賞を受賞。現在は『エコノミスト』の米国特派員として、妻と3人の子供たちとワシントンDC在住。

◆各章紹介
第1章 吸血国家―エリートによる、エリートのための独裁主義
第2章 ダイヤを掘る、墓穴を掘る
第3章 「眠れる資産」が繁栄へ道を拓く
第4章 セックスは死と隣り合わせ
第5章 宿怨の三つの温床―部族主義、派閥主義、人種主義
第6章 どうする?援助と自由貿易
第7章 でこぼこ道と盗人警官
第8章 ハイテク技術は「貧困」を救えるか?
第9章 南アフリカは「希望の星」になれるか?
結論 一歩ずつ確実に―「豊かな」未来へ向けて

◆経済発展しつつあるアフリカ諸国であるが、まだ多くの国で政治腐敗が横行し、一部の富裕層(それは政府上層部に直結していることが多い)だけが富み、多くの貧困層は相変わらず貧困のままである。経済誌「エコノミスト」記者として、経済的な目線からアフリカ諸国が抱える問題点をルポした本書は、今まで読んできたアフリカ関連書とは違った切り口で新鮮である。

◆著者の見解では、アパルトヘイトを廃止し黒人政権ができた南アフリカが発展した理由は、黒人政権ANC(マンデラの政権)がソ連崩壊をきっかけにマルクス社会主義と決別したからであるという。マルクス主義との決別を見た南アフリカの白人及び先進諸国の投資家は、南アフリカに投資しても財産が没収される危険性が無くなったと判断し、投資を行うようになった。逆にイギリスの植民地であり自由な経済だったジンバブウェは、黒人大統領ムガベによる白人の土地の強制収容など、投資家をびびらせる政策を実行したため、ジンバブウェ経済は崩壊してしまった。(第1章)

◆先進諸国の人権活動家は、アフリカ諸国から安く農作物(コーンフレークやカカオなど)を輸入することは、安い労働力として子供を働かせることにつながる、言い換えれば先進諸国が搾取していることなのだ、と言うが、著者はこれに異を唱える。先進国の活動家や労組がこのように唱え、アフリカから農作物を輸入しなくなったとき、困るのはアフリカの農民だ。アフリカの農民は、カカオやコーンを売るしか現金を得る方法がない。先進国が農作物を買ってくれないと、農民は現金を得ることができなくなり、ただでさえ子供を満足に学校に通わせることができないのに、現金を得ることができなくなったらますます学校に通わせることなど難しくなってしまう。(第6章)

◆またカメルーンでは、ギネス社のビール運搬トラックに同乗し、ドゥアラという港湾都市からベルトゥアという田舎町まで約500キロの道のりを行く。1泊2日の予定で出発したが、結局目的地までは4日かかり、1600ケースの瓶ビールは、賄賂で取られたなどの理由で2/3に減っていた。道路が少しまともで、警官による検問(=賄賂の強要)がなければ、カメルーンでももっと多くの商売ができる。田舎町の人だってビールを飲みたいのだ。(第7章)

◆経済的な側面から見たアフリカという切り口はとても新鮮で興味深く読めた。今年一番の本であるだけでなく、今まで読んだアフリカ関連書籍の中でも有数の本だった。満足。


10点/10点満点

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石井光太「神の棄てた裸体」感想。
ルポ。2007年12月17日読了。

神の棄てた裸体 イスラームの夜を歩く
石井光太 /新潮社 2007/09出版 310p 20cm ISBN:9784103054511 \1,575(税込)

「物乞う仏陀」でルポライターとして鮮烈なデビューを飾った石井光太の新作。

本書は、性に対して厳しいイスラム圏で、性がどのように扱われているかを、前作同様様々な国の底辺に行き、体当たり取材を敢行したもの。

・インドネシアの13歳の売春婦の話
・インドネシアでは、性器に焼けた石を突っ込まれてしまった東ティモール難民の乞食女の話
・パキスタンで男娼をしなければ生きていけない幼い兄弟の話
・ヨルダンの売春宿で売春をしているイラク難民の女性の話
・レバノンの金持ちの元で働くフィリピン人女性を相手にした占い師の話
・マレーシアに住むおかまのインドネシア人の話
・バングラデシュとミャンマーの国境近くで、子どもが金のためにさらわれる話
・イラン西部のクルド人の村で、戦争で足がな苦なってしまった女性を嫁にする一夫多妻の話
・ミャンマーに住む爺さんが語る、日本人兵に嫁が犯され、それがため嫁は姿を消し、残された子どもを育てている話

この本にはまだまだこういう話が載っている。

どこまでが本当でどこまでが作り話なのかと思ってしまうくらい、非現実的な、というか信じたくないようなリアルな現実が書き出されている。その圧倒される現実は、日本にいたら感じることができないものであるし、スーダンのダルフール紛争すらまともに取り上げることができないテレビや新聞などのマスメディアでは、石井光太が本書で書いているような内容はあまりに過激なため、取り上げることはないだろう。


著者石井光太は、一体いつまでこういうルポを書き続けることができるのだろうか。いつまでも書いて欲しいのだが、こういうルポを続けるとしたら、いつかどこかでのたれ死んでしまうのではないかと、いらぬ心配をしてしまう。


10点/10点満点

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石弘之「子どもたちのアフリカ」感想。
ノンフィクション。2007年06月19日読了。

子どもたちのアフリカ―“忘れられた大陸”に希望の架け橋を
石弘之 /岩波書店 2005/04出版 187, 19cm ISBN:9784000228558 ¥1,785(税込)

概要(紀伊国屋bookwebより)
親をエイズで亡くした子どもは1100万人。
少年兵は13ヵ国で10万人。
毎年20万人もの子どもが「奴隷」として売買されている。
女の子の場合、一般に男より社会的地位が低く性的虐待などが、さらに加わってくる…。
次の世代を担うアフリカの子どもたちの未来はどうなっていくのだろうか。
きびしい状況のなかでも、よりよい未来をめざして新たな模索を始めている人たちは、何をしようとしているのだろうか。
日本にいる私たちは、何をしてはいけなくて、何をしたらいいのだろうか。
二十数年間にわたって、ジャーナリスト、国連職員、そして外交官としてアフリカにかかわってきた著者が、アフリカの今、そして未来を、数多くのデータとともに、子どもたちを通して描く。
著者の暖かい眼差しが感じられる渾身のルポ。
各国の紹介、関連URLなど、資料も充実。

第1章 エイズが残した大量の孤児
第2章 日常的にくりかえされる性的虐待
第3章 女性性器切除(FGM)と少女たち
第4章 はびこる子ども労働
第5章 戦場で戦う少年たち
第6章 現代に生きる子ども奴隷


著者プロフィール
1940年東京都に生まれる。東京大学卒業後、朝日新聞社に入社。ニューヨーク特派員、科学部次長などを経て編集委員。85~87年国連環境計画(UNEP)上級顧問。94年朝日新聞社退社。96年から東京大学大学院教授(総合文化研究科、新領域創成科学研究科)。2002年大学退官後、2004年までザンビア大使。2004年12月から北海道大学公共政策大学院教授。この間、国際協力事業団参与、東中欧環境センター理事などを兼務。国連ボーマ賞、国連グローバル500賞、毎日出版文化賞をそれぞれ受賞



アフリカ大陸の人口は約9億人である(データブック・オブ・ザ・ワールド2007より)。

本書によると、2003年末のデータで、アフリカのエイズ(HIV感染)患者は2500万人であり、アフリカに住む成人(15~49歳)の7.5%がHIVウィルスに感染していることになるらしい。

7.5%というとピンとこないが、13人に一人である。

1975年に47歳だったアフリカの平均寿命は、2002年には40歳になってしまった。

アフリカ全域でレイプが日常化している。処女とセックスするとエイズが治る、という迷信が広く信じ込まれており、もっとも若い犠牲者は生後3ヶ月の赤ん坊である。

学校内で教師からレイプされることも珍しくない。スワジランドの高校では2002年の1年間で、450人の女子生徒のうち21人が妊娠して中退した。妊娠の原因は、たぶん教師によるレイプである。

南アフリカで2000人の女子中学生にアンケートを採ったところ、39%が教師と性的関係を持っていた。


蔓延するエイズ禍や、短命化、レイプ、少年兵、セックスワーカーなど、ある程度知っていたけれど、本書は今まで読んだこの手の本の中で、その実態が最も良く伝わってきた。平易な言葉を使っているにもかかわらず、圧倒的な現実、絶望感漂う現実を感じる。

14ヶ月ぶりに10点満点です。


10点/10点満点

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映画「スティング」感想。
痛快犯罪映画。


スティング

allcinema ONLINEでの「スティング」はこちら。


これもアカデミー作品賞、監督賞、脚本賞受賞作。
素晴らしい映画だ。

見れ。

で、この映画をBerlitzの教師でカナダ人の映画好き推定年齢30歳のJasonに「知ってるかい?」と聞くと「またアカデミー賞かい?」というので、「その通りだが、つべこべ言わずに見れ」と強制的にDVDを貸した。後日JasonがDVDを返してくれた時に、「実はこれ見ていなかったんだけど、エンタテインメントでありながらエクセレントでエキサイティングで、ベリベリナイスだね」と言うから、「そ」と私。。するとJason、「ところでミスタアマノはテレビの仕事をしているんだよね」と言う。「うん、そうだよ。テレビ番組製作会社で、プロダクションマネージャーという職種の仕事をしている。銭金勘定とか契約がメインで、クリエイティブな仕事はしていないけどね」と答えたら、Jason「僕の妹がカナダに住んでいるんだけど、その妹のボーイフレンド、僕も何度か会ったことがあるんだけど、そいつが映画を撮っているんだ。見てくれないか」と言う。私「見るのはいいけど、私は映画の仕事はしていないから、見て良い作品だったら映画配給会社に紹介するってことになるけど、それで良い?」と返した。Jason「Good!」でもまあ正直言うと、カナダ人が撮った自主製作映画が日本で配給される可能性は限りなく低いんだけどね。

10点/10点満点



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