カテゴリー「△蔵前仁一」の記事

2014/06/23

蔵前仁一「バルカンの花、コーカサスの虹」感想。
旧ユーゴ旅行記。2014年05月23日読了。

私が大好きな紀行作家、蔵前仁一さんの最新作。

第1章が、旧ユーゴの7カ国のうちスロベニアを除く6カ国(セルビア、クロアチア、ボスニアヘルツェゴビナ、マケドニア、モンテネグロ、コソボ)と、つい最近まで鎖国していて全人口の8割がネズミ講に引っかかってヨーロッパ一の貧乏国であるアルバニア。

第2章は優しい人たちが多く住む大いなる田舎町のルーマニア。

第3章はコーカサス地域の旧ソ連国家、グルジア、アゼルバイジャン、アルメニア。ついでにトルコ。


蔵前さんはわりと、建築物や模様(布地の刺繍や建物の外壁など)に興味があり、しばしば著書で取り上げる。私は人為的に作ったものにはあまり興味がなく、大自然が作り上げる景色一辺倒なので、そういう意味では私が蔵前さんのファンである理由は見当たらない。


私が蔵前さんのファンなのは、蔵前さんが書く暖かみのある文章が好きだから。もひとつ言えば、よくもまあこんなマイナーな国のさらに辺鄙な場所まで行くなあ(例えばセルビアのピロトという4万人くらいの町にキリムという織物を探しに行く)、という根っからの旅人である部分が好きなのである。


本書は全体の2/5くらいが写真なので、本屋で見かけたら手にとって見てくれると、本書の面白さの一端が伝わるかもしれない。


とはいえ、旧ユーゴの国々や、コーカサスの国々に興味がなかったら、まずそもそも手に取ることもないだろうけど。


8点/10点満点

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2013/09/03

蔵前仁一「あの日、僕は旅に出た」感想。
蔵前仁一半生記。2013年08月25日読了。

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あの日、僕は旅に出た


2013年8月25日。
この日は、連日の猛暑が突然収まり、暗くならない程度の薄曇りで、気温27度、湿度も60%くらい。
暑くもなく寒くもない、実に快適な日曜日だった。(ちなみに千葉県)

窓を全開にしていると、爽やかな風が入ってくる。

昼飯も食ったし、サイクリングに行こうかな。

と思っていたとき、数日前にネット(紀伊國屋)で注文していた蔵前仁一の本が届いた。

サイクリング気分だったけど、蔵前仁一の本を開いてしまった。

ページをめくる手が止まらなくなった。

読み終わったとき、空は暗くなっていた。


◆◆◆
蔵前仁一さんから、新刊の案内はがきが自宅に届いた。

Kuramaehagaki


蔵前さんは雑誌「旅行人」の編集長兼社長で、「旅行人」を定期購読していた私のところにも案内はがきが届いたのだろう。しかしこの本、蔵前さんが経営する出版社である旅行人の発行ではなく、幻冬舎から出ている。他社で出版する本を自腹で宣伝しているのかな?雑誌「旅行人」の定期購読者全員に送っているとしたら、切手代だけでも数十万円だ。太っ腹な著者だなあ。


本書は、1956年生まれの蔵前さんの自伝(半生記)である。

大学で漫画ばかり書いていたけど、物にならなかったので大学卒業後にデザイン会社でバイトしながらデザイン学校に通って、無駄なのでデザイン学校を辞めてフリーランスのデザイナーになって、そのうち雑誌のデザインや本の装丁を手がけるようになって、仲間とともに事務所を借りて機材を買って、そのうち会社に寝泊まりするのが当たり前の地獄のフリーランスになって、、、、

26歳の時、たった2週間インドに行った。ショックを受けた。

仕事に戻ろうとしたが、インド病に罹ってしまい、仕事が手につかないので、1983年7月、27歳でフリーランス生活を辞め、貯まった金で、韓国→香港→中国→タイ→マレーシア→シンガポール→インドネシア→ミャンマー→タイ→インド→ネパール(→タイ?)に行った。帰国したのは1995年の3月。1年8ヶ月の長期旅行。

この度の最後に鞄を盗まれ、カメラもフィルムも日記もなくなってしまった。旅の最後に、タイのサムイ島に1ヶ月滞在して、インドの思い出を絵日記風に書き起こした。

それが1986年11月に「ゴーゴーインド」となって出版された。

その後も長旅を繰り返し、旅好きが高じて旅のミニコミ誌「遊星通信」を発行し、自身も紀行イラストエッセイを書く紀行作家の仲間入りを果たし、ミニコミ誌がそこそこ順調なので本格的な旅行雑誌(雑誌「旅行人」)にするため兄の力を借りて出版社(出版社「旅行人」)を興し、、、

そうこうしているうちに雑誌「旅行人」が、自分が本当に出したい雑誌ではなくなっているような感じがして、資金繰りや経理を担当してくれていた兄が家業を継ぐため出版社「旅行人」を去り、追い打ちをかけるように会社に泥棒が入られたりして、


いろんなことがあって、雑誌「旅行人」は幕を下ろしました。


ということが書かれている。蔵前さんの人生約40年分が詰まった半生記である。


「旅行人」には、いろんな人から旅行記が送りつけられて来るそうだが、ほとんどはぱっと見ただけでダメな代物。しかし、稀に掘り出し物があり、「宮田珠己」だったり、「グレゴリ青山」だったり、「石井光太」だった。石井光太の原稿は、しばらくほったらかしにしていたけど、読んだらめちゃくちゃ面白かったので即電話したが、既に他社から出版が決まったとのこと。それがデビュー作「物乞う仏陀」だったとか。


クスクス笑える蔵前旅エッセイとは赴きが異なる本だけど、私は楽しめた。まあ、ファンだし。


9点(私は蔵前ファンなので甘め)/10点満点


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2012/05/19

蔵前仁一「ゴーゴー・アフリカ(下)」感想。
旅行記。2012年05月14日読了。

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ゴーゴー・アフリカ〈下〉

下巻は、1991年~1992年に旅したケニア、ウガンダ、タンザニア、ジンバブエ、南アの話が書かれている。

本書に記されている旅は1989年11月にスタートし、、アジア1年(これがゴーゴー・アジアの元になった旅らしい)、アフリカ1年半、合計2年半の超長旅のアフリカ部分である。しかしまあバックパッカーという人達はホントによくもまあこんな長旅が出来るなあ、と感心したり呆れたり。

ケニアの首都ナイロビから、ウガンダ国境付近のブンゴマからミニバスで1時間くらいの所にあるビスヌという村に住む海外青年協力隊員(の日本人)を訪ねていったり(下図参照)、


大きな地図で見る

ナイロビからウガンダの首都カンパラまで列車で移動し、旧ザイールのコンゴに行こうとしたけど過労でダウンしてザイール行きを諦め、ナイロビの安宿で3ヶ月休養、その後タンザニアに向けて出発。

タンザニアではキルワマソコという世界遺産の村(島)に行ったり、


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ジンバブエではキャンプ場がキレイに整備されていましたとか、南アではまだ黒人独立国(ホームランド)が残っている頃で、とはいえ南ア本国よりもホームランドの方が人々が親切で物価も安くて過ごしやすかった、なんてことも書かれている。

旅をしている間にナミビアが独立し、イラクがクウェートに侵攻し、東西ドイツが一つになり、ソ連が崩壊した。と、「あとがき」に書いてある。

「あとがき」には、(p207~208より引用)
 また「貧困」と一言でいっても、その有り様はいろいろだ。
<中略>
 西アフリカの人々の生活が豊かであると僕はいいはしないが、だからといって、われわれの生活と引き較べた上で単純に貧しいということもできない。
 われわれは、あまりにも簡単に「アフリカの飢餓」「アフリカの貧困」と言い過ぎているのではないかと、アフリカに来てあらためて自省を込めつつ感じたのだった。

とも書かれている。

この辺りの感覚は、ロバート・ゲスト「アフリカ 苦悩する大陸」や、ヴィジャイ・マハジャン「アフリカ 動きだす9億人市場」でも指摘されていたことに似通っている。

ソ連が崩壊して20年経った今、本書に書かれているような度は殆ど出来ないだろう。何故かというと、アフリカ諸国に暮らす人々だってバカじゃないんだから、インターネットくらい普通に使っているし、高校卒業レベルの連中なら英語くらい読み書き出来るし(自分もそうだけど高卒で6年も英語勉強して英語がちっとも出来ない日本の教育って変だよ)、だからちょっとしたビジネスマンなら世界情勢をよく知っているし(それが自分の利益に直結することならより詳しく)、アフリカ諸国に住んでいる人達だって経済的に豊かになりたいと思っているし、そのために努力もしている。

現代においてアフリカを一括りにするのは無理があり、国全体が一丸となって経済発展を目指している国家もあれば(代表的なのはボツワナ)、石油が見つかってヒャッハーで独裁体制な国もあれば(アンゴラや赤道ギニア)、相変わらず部族の利権争いが血みどろで続いている国(コンゴやスーダン)もある。

そんなこんなで、本書は、わずか20年前のアフリカ諸国ってこんな感じだったんだよ! と教えてくれる貴重な本なのかもしれない。

それよりもなによりも蔵前節(世間の評判なんてどこ吹く風で、つまらないものはつまらないと言い切る価値観)が面白いから堪能できました。


8点/10点満点

参考:2010年に行ったナミビアの首都ウィントフックはけっこう発展しています。

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2012/05/17

蔵前仁一「ゴーゴー・アフリカ(上)」感想。
旅行記。2012年05月13日読了。

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ゴーゴー・アフリカ〈上〉


「わけいっても、わけいっても、インド」を読んだあとに、蔵前さんの本を検索したのです。

すると、「ゴーゴー・アフリカ(上・下)」が出てきた。蔵前さんはアフリカ本も出していたんですか、そりゃ読みたいです。 …でも1993年に出版された本書は絶版で、amazonの古本で手に入れたのです。

本書「ゴーゴー・アフリカ」の上巻には、
・1987年のモロッコ旅と、
・1990年~91年のアフリカ旅行(期間1年以上)のうち、アルジェリア~ニジェール~ブルキナファソ~マリ~コートジボアール~ガーナ~ベナンまでが収録されてます。

アルジェリア(のタマンラセット)からニジェール(のアルリット)までのサハラ砂漠をまたいだ国境越えを(下図参照)、ヒッチハイク同然でつかまえた車でやってしまう。ニジェールに車を売りに行くヨーロッパ人が多く存在し、そういう車売りの連中は、砂漠で車が砂に埋まってスタックしたときに車押しが必要なので、バックパッカーを見つけたら気軽に乗せてくれたのだとか。


大きな地図で見る

へえ、そうなのか、1990年頃というのは、そういう旅が可能だったのか。


私は2006年(私40歳)に二度目の海外旅行でケニアに行き、そこから海外旅行にはまって43歳で世界一周旅行に出て、アフリカにはモロッコ、エジプト、南ア、ナミビア、ジンバブエ、ザンビア、ボツワナに行きました(ジンバブエとザンビアとボツワナは国こそ3カ国に別れているけど全部ヴィクトリアフォールズ周辺)。だからなんだって話ですが、2012年の今はどうなんだろうね。こんなこと出来るのかな? 少なくとも、アルジェリアに入国するビザを取るのすら一苦労するはず。

私の知り合いで、英語とスペイン語とポルトガル語(とたぶんフランス語)がぺらぺらで、世界135カ国に行ったことがある旅人さんも、

「エジプトとかモロッコとかの周辺4~5カ国でアルジェリアビザを取ろうとしたけど、ぜんぜん取れなかった。招待状(この場合アルジェリア国民から出してもらうもので、通称「レター」)が無いとなかなか取れないですよ、私もアルジェリアは行ったことがないですもん」

と言っていたので、今の世界情勢で蔵前さんのような旅をするには、まずアルジェリアに入国できるかどうかが一つのキーポイントになるのだろう。


世界情勢というのは日々刻々と変わっているので、本書に記載されている内容はあくまで1990年~1991年の出来事、風景、人々、と思って本書を読むのが正解だろう。

とはいえオモロかったですよ。


8点/10点満点

※5/18追記
アルジェリアは、ぶらっと行くには不便というだけで、ツアーなどを使えばそれほど問題なく行けるはずです。観光ビザでアルジェリアに行く場合、宿泊先を予約して、ホテルから「予約証明書」をもらって、それをビザ申請時に添付する必要があるのです(なので宿泊先が決まっているツアーだと問題ない)。まあ、ビザ申請時の手間は、ロシアと似たような感じではないかと。

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2012/04/18

蔵前仁一「わけいっても、わけいっても、インド」感想。
インドアート探求紀行エッセイ。2012年04月17日読了。

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わけいっても、わけいっても、インド

インドの奥地に住む先住民アディヴァシが描くミティラー画。
それを見るため、観光地じゃないインド各地を旅する蔵前仁一夫妻。蔵前氏は出版社「旅行人」の経営者で、雑誌「旅行人」の編集長で、イラスト紀行エッセイスト。

出版社「旅行人」に掲載されている本書の案内

日本にある「ミティラー美術館」公式ホームページ。そこに掲載されているミティラー画と、もう一つの先住民アートワルリー画


世界一周旅行に出発する前に買った本なのに、2年半もほったらかしの積ん読。ようやく読んだ。

本書は半分が写真で、半分がミティラー画のルーツを辿ったりする紀行エッセイ。

インドのコルカタから列車に乗ってビハール州のサマステプルという街に行き、リキシャでバス停に行って、マドゥバニ行きのバスに乗ったけど、川が増水でバスは渡れないから小さなフェリーボートに乗り変え川を渡り、対岸で待っていた乗り合いオートリキシャでラリアスリという街に行き、ここからまたバスに乗ってマドゥバニと言う、ミティラー画発祥の地に着いたのだった。コルカタから19時間の旅だった。

なんていうのを最初の2ページでさらりと書いている。

ビハール州というのはインドの中でも貧しい地域で、マドゥパニでは電線が切れて停電になっても数ヶ月は放っておかれるらしい。でもマドゥパニは停電になれるだけましな地域ともいえる。

と、マドゥパニの人は言っていた。

という、ユーモア溢れる感じで、蔵前夫妻はインドの奥地を「ずんずんずんずん」進んでいく。


本書自体は、インド旅の達人蔵前仁一ですら知らなかった新たなインド(勝手に道案内をしてチップを受け取らない親切なインド人がいるインド)を、魅力たっぷりに紹介されていて、とても面白かったのである。

ただ私はミティラー画という絵画自体にあまり興味を持てなかったため(個人的にはアフリカンアートの方が好みである)、点数をちょっとだけマイナスしてしまったが、インドが好きな人なら堪能できるだろう。


8点/10点満点


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2011/12/04

雑誌「旅行人」最終号


蔵前仁一さんが編集長を務める雑誌「旅行人」の最終号が発売された。


1999年に写真家・船尾修さんの「アフリカ赤道編」「アフリカ南部編」を本屋で見かけ、写真の素晴らしさと元々アフリカに興味があったので買った。

2002年に、マンガ家・堀田あきおさんの「インドまで行ってきた」を本屋で手に取り、むちゃくちゃインドに行きたくなった。そして同じく堀田明夫さんのマンガ「アジアのディープな歩き方」「ネパールに行ってみた」を買った。こんどはネパールに行きたくなった。

堀田あきおさんのマンガを出版していたのが旅行人(という名前の会社)で、その代表である蔵前仁一さんの著書「新ゴー・ゴー・インド」を2002年に買った。これまた面白かった。

堀田さんのマンガと蔵前さんの紀行エッセイで海外に取り憑かれてしまった私は、2004年にネパール旅行を画策した(いきなりインドは敷居が高いと感じたので)。ツアーに申し込んだのだが、結果的には最低催行人員に満たないためツアーが中止になってしまった。代わりに私は2004年(当時38才)に両親と一緒に中国旅行に行ったのだが、実のところ、これが生まれて初めての海外旅行なのだった(海外出張に行ったことはあった)。

そして私は2006年にケニア(+UAE1泊)に行き、2007年にタイ&カンボジアに行き、2008年にマレーシア、週末弾丸ベトナム、週末弾丸台湾に行き、2009年に世界一周してしまったのだ。


その蔵前仁一さんが編集長を務める雑誌「旅行人」が、遂に最終号(休刊号)を迎えることになった。

会社としての旅行人は現在蔵前さんを含めて3人で運営しており、経営的な厳しさではなく、歳を取り体力的にきつくなってきたのが休刊の理由とのこと。

この雑誌は、世界のディープな場所をいろいろと教えてくれた。私にとっては、ナショナルジオグラフィック日本語版以上に高く評価したい雑誌である。


最終号の特集は「世界で唯一の、私の場所」と題し、旅行人に縁のある44人の紀行作家が寄稿している。

私が当ブログで取り上げた作家さんも多く、椎名誠船尾修田中真知石井光太高野秀行早川千晶森優子岡崎大五宮田珠己下川裕治堀田あきお&かよ小林紀晴などが寄稿している。


この雑誌(と読者層)がどのくらいディープなのかというと、今号に載っている(最後の)読者アンケート結果で、「死ぬまでにここだけは行っとけ!」の順位付けをしたら、
1位サナア(イエメン=2011年12月4日現在、イエメン全土に外務省退避勧告)、
2位バラナシ(インド)、
3位エルサレム(イスラエル)である。

イエメンが1位ですか。ソコトラ島にはぜひとも行きたいんですけどね。


世界は広いや。


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2008/11/25

蔵前仁一「シベリア鉄道9300キロ」感想。
紀行文。2008年11月19日読了。

シベリア鉄道9300キロ
蔵前仁一 / 旅行人 2008/08 ¥1,890 (税込)

◆私の敬愛する旅行作家蔵前仁一氏が久しぶりに出した旅本。文庫化されたのを除いたら、「新ゴーゴーアジア」以来じゃなかろうか。

◆本書はタイトルの通り、シベリア鉄道を9300キロ乗り倒す、という本である。
・富山から船でウラジオストックに行き、
・ウラジオストックで2泊し、
・ウラジオストックからハバロフスクまで1泊2日シベリア鉄道に乗り、
・ハバロフスクで途中下車、
・再びシベリア鉄道に乗りハバロフスクからイルクーツクまで2泊3日の列車旅、
・イルクーツクで途中下車、
・三度シベリア鉄道に乗り込み、イルクーツクからモスクワまで3泊4日の列車旅、
・モスクワで観光、
・モスクワからサンクトペテルブルクへ行き、
・旅の締めくくりはフィンランドのヘルシンキまで

◆ちなみに途中下車しないで、ウラジオストックからモスクワまで通しで行くと、6泊7日らしい。(逆ルートの場合は7泊8日)

◆久しぶりに蔵前仁一の旅本を読んだので、個人的にはそれだけでもう十分。でも、列車内の話が7割を占めているので、テツじゃない人は途中で飽きちゃうかも。

◆本書には写真もたくさん(というか本書の4割くらいが写真)掲載されているのだけど、ロシアの何もない大地、開発しようにも寒すぎて誰も開発しないそれこそ文字通り手つかずの自然、モスクワのようにヨーロッパの伊吹を感じさせる大都会。ロシアは観光に向いている場所がたくさんある。ロシアが本気で観光開発しだしたら、「Visit Japan」なんて吹っ飛んじゃうじゃないのかな。


7点/10点満点

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2007/05/01

蔵前仁一「各駅停車で行こう」感想。
紀行文。2007年04月29日読了。

各駅停車で行こう
蔵前仁一 /旅行人 1998/12出版 238p 19cm ISBN:9784947702166 ¥1,470(税込)

雑誌「旅行人」の最新号に、本書の広告が載っていた。蔵前仁一の本はほとんど読んだと思ったけど、この本は読んだ記憶がないし、実際本棚にも存在しなかったので、ああこれは読み逃していたのだな、と思っていつものように紀伊国屋bookwebに注文した。

で、届いたので読んでみたら、む?読んだことがあるエピソードばかりだぞ。

どうにも読んだことがあると思って蔵前仁一の文庫をざっと読み直したら、ああなんということでしょう、本書(単行本)は、幻冬舎文庫から出ている「いつも旅のことばかり考えていた」の元本でした。


「いつも旅のことばかり考えていた」のあと書きによると、「各駅停車で行こう」というタイトルが鉄道関連本だと勘違いしてしまった、という読者のクレームがあったので、文庫化に当たってタイトルを変えたそうだ。だったら元本となる本書を絶版にして欲しかったよ、といいたいところだけど、旅行人のような小さな出版社は断裁なんて悲しい処分はそう簡単にはできんのだろうなあ。棚卸の問題とかあるし。


そういうことなので本書は再読になるのだが、再読であるけれどもいつもの蔵前本と同じく楽しめたので、まあいいか。


7点/10点満点

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2006/05/23

蔵前仁一「新ゴーゴー・アジア 下」感想。
紀行文。2006年05月23日再読了。

新ゴーゴー・アジア 下巻
蔵前仁一 /旅行人 2003/05出版 237p 21cm ISBN:4947702486 ¥1,680(税込)

この下巻で蔵前仁一さんが訪れた地は、インド、パキスタン、フンザからタシュクルガン&カシュガルへの山越え、チベット、ネパール、トルコ、シリア・ヨルダン・イスラエル、雲南省、バングラデシュ、と相も変わらず多彩。そしてどこの国でもバスや列車を利用する。

中でも、1987年のフンザ(パキスタン)から陸路タシュクルガン(中国)そしてカシュガル(中国)へ抜ける話は強烈。このルートが外国人に開放されて間もない頃に、蔵前さんは果敢にもチャレンジされたそうだ(本書には、解放されたのが1985年、旅したのが1987年となっている)。
二日がかりで通る道のりは、中パ国境からタシュクルガンまで3時間、タシュクルガンからカシュガルまで17時間。中国のバス運転手は、サスペンションの効いていないおんぼろバスを一人で運転する!んですって。道無き道を通るため、時にはダイナマイトを使って道を造るという荒技。標高4000m級のこの地を一人で運転し続ける中国人ドライバーはまさしく超人ですよ。
今はこのルート、中パ両国にとって重要な観光資源となっているから、道も良くなり、それなりに安全になってきているようだ。ま、そりゃそうだろう、私もそのうち行く予定に入れているくらいだから。

アジア各国が急速に発展を遂げている今、この本のような20年前のアジアの雰囲気を味わう旅をするには、アフリカに行かなきゃもう味わえないのかもね。昨日のフジテレビ・ニュースJAPANでスーダン復興がミニ特集されていたけど、中国人やインド人やパキスタン人がわんさか商売しているのを見ると、近い将来アフリカも開発されてしまう感じがするけど。

6点/10点満点(再読なので)

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2006/05/18

蔵前仁一「新ゴーゴー・アジア 上」感想。
紀行文。2006年05月17日再読了。

新ゴーゴー・アジア 上巻
蔵前仁一 /旅行人 2003/04出版 237p 21cm ISBN:4947702478 ¥1,680(税込)

「ゴーゴー・インド」を読んだならば「ゴーゴー・アジア」を読み直さなければ。というわけで「新ゴーゴー・アジア」も再読することにした。

3年前に一度読んでいるのだけど、再読でも十分面白いね。1980年代のベトナム、カンボジア、ラオスは入国制限があった話とか、(特に)ラオスの民は純朴だった話とか、中国はメイヨーの国だった話とか、アジアのバス旅行は地獄なのだという話とか。今じゃアジアの国々はどこもかしこも観光地になってしまっているから、今じゃ考えられない話ばかりだなあ、と今更ながらに旅行熱にとりつかれた私は、やっぱ金銭的に無理してでも若い頃もっと旅行に出てりゃ良かったよ、と蔵前さんのような生き方を羨み後悔。言ってもしょうがないのだが。

他の作家が書いた1960年代~80年代の紀行文と、本作で蔵前さんが体験している内容はそれほど大きな違いはないと思うのだが、蔵前さんが書く飄々とした文体、的確なコメント、ちょっとした皮肉、注釈に記された歴史背景の書き方などは、蔵前さんにしか書けない味だ。

その味が、たまらなく良いのだ。

6点/10点満点(再読なので)


ところで「オペレーションローズダスト・下」はどうしたんだ?

いやあ、読んぢゃいるけど読みづらくってたまんないのよ、あれ。それほど面白くもないしさ。

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