天童荒太「悼む人」感想。
純文学。2008年12月09日読了。
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傑作サスペンス(?)小説「家族狩り」の文庫版。文庫化に辺り大幅改稿。というより、ほぼ別作品。セルフリメイク。セルフリライトと言った方が正確なのかな。
「家族狩り」の出だしは少々グロく、描写のインパクトが後々まで効果的だったけど、文庫版の本作はグロくない。これでいいのだろうか?
6点/10点満点
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全5巻に及ぶこの小説、「家族狩り」の改稿と思って読んでいた。そういう触れ込みだったからそういう読み方をするのは当たり前なんだけど、何か違う。
最終巻を読んでようやくわかった。「家族狩り」とは“まったく異なる小説”だった。最初から“まったく異なる小説”として読んでいたら、途中の展開にもっと面白さを感じただろう。
そういう違和感を感じながら読んだけど、最終巻のラストへの持って行き方は素晴らしい。
8点/10点満点
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あふれた愛
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天童荒太
集英社 2000/11出版 333p 20cm ISBN:408774373X ¥1,470(税込)
短編より長編の方が天童荒太のテーマを活かせるのではないかと思う。
6点/10点満点
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永遠の仔・下
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天童荒太・てんどうあらた。えいえんのこ
幻冬舎 1999/03出版 493p 20cm ISBN:4877282866 ¥1,995(税込)
「家族狩り」から待たされること約3年。遂に上梓された新作は、ミステリ/サスペンス小説の形態を取った純文学とは言えまいか。本作も強いメッセージ性を感じる。
「家族狩り」で集まってしまった期待を裏切らず、良質な作品を提供したことは賞賛に値する。本作もある程度の成功は間違いのないところであり、そしてある程度売れるようになれば、ミステリという売れ筋ジャンルで小説を書く必要が無くなると思う。天童荒太は、(最近では浅田次郎のように)徐々に純文学へ傾倒していくのではないだろうか。まあ純文学に行ったからどうということはないのだが。
9点/10点満点
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永遠の仔・上
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天童荒太・てんどうあらた・えいえんのこ
幻冬舎 1999/03出版 422p 20cm ISBN:4877282858 ¥1,890(税込)
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