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世界一周をする際、暇つぶし用の本と「地球の歩き方」を何冊も持って行った。本だけで5kgくらいあり、たいへん重かった。本を持って行くために、私はバックパッカーではなく、スーツケースで旅をした。
ヨルダンのペトラ遺跡で出会った日本人旅行者は、行く予定の国の「地球の歩き方」をすべて図書館で借りてきて、すべてiPhoneに写真として取り込んでいた。
私は、結果的には思っていたほど本を読まなかった。半年で20カ国の旅は移動移動の毎日で、肉体的に疲れて23時には寝ていたし、寝る前は写真の整理をしたりブログ書いたりで、本など無くても暇つぶしは出来た。旅している間は現地のテレビも見なかったし、健康的な生活をしていたよなあ。
と言うわけで、「地球の歩き方」や小説類が電子書籍で提供されれば、荷物が軽くなるし、全部読み尽くしたってネットで簡単に調達できるからいいのになあ、と旅行中はずっと思っていた。
で、本書。
「2011年 新聞・テレビ消滅」と同じ著者による、インターネットによる技術革新(イノベーション)が旧来のメディアをぶちこわす、という内容の本である。
amazonが出しているキンドルや対抗するiPadの現状、
10年前に展開された日本版電子書籍コンソーシアムの失敗、
日本の出版文化がダメになった辛辣な見解、
今後の出版界が向かわざるを得ない未来、
などについて書かれている。
本書205ページから、ケータイ小説がなぜ売れたのかについての考察がある。普通の小説と、中高生が好んで読むライトノベルと、ケータイ小説は読者ターゲットが異なり、ライトノベルはキャラクター中心、ケータイ小説はディテール中心に書かれている、と分析している。なるほどと思う。
個々の解説は、どこぞのブログで見たことがあるようなものだったり、他者の書籍を参考にしたようなものだったりで、オリジナリティは少ないのかも知れないが、まあ電子書籍の現状を一冊で知った気になるにはじゅうぶんまとまっている。
著者が思い描くほど急速にかつ劇的に電子書籍が普及するかどうかはわからないけど、悪貨は良貨を駆逐する=悪書は良書を駆逐する=クソ出版社(筆頭扶桑社)は優良な出版社を駆逐する→本屋だって商売だから売れるんだったらクソ本だって売らなきゃいけない、という現状をぶちこわすためには、電子書籍が普及するのもいい薬になるんだろうな、と思うのである。
6点/10点満点
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