カテゴリー「◇いわゆる新書」の記事

2018/07/11

朝日新聞ICIJ取材班「ルポ タックスヘイブン」感想。
ルポ。2018年04月26日読了。

パナマ文書に続いてリークされた、パラダイス文書を精査した朝日記者の記録。

少なくとも、この記事を担当した朝日新聞の記者は、経済に関して相当無知である。

タックスヘイブン=脱税という前提で調査していたら、パラダイス文書でリークされた私文書に「ほぼ犯罪性がない」という事実に突き当たり、茫然自失している間抜け面をさらけ出しただけの本である。


5点/10点満点

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2018/06/20

井田茂「地球外生命体」感想。
いわゆる新書。2018年02月08日読了。

本書は売らんがためのタイトルになっていて、タイトルと内容に相違がある。

地球外生命体についての可能性ではなく、
地球外生命体がいるかもしれない惑星(ハビタブルゾーン)の観測技術、について書かれた本である。
ちょっと肩透かしを食らった。

それと、本書は文字が大きく、行間も広く、スッカスカである。読みごたえがない。

比較してみる。

◆本書。マイナビ新書
1ページ 36文字×13行=468文字 ×207ページ=400字詰め原稿用紙250枚くらい。850円

◆直前に読んだ「9.11後の現代史」。講談社現代新書
1ページ 40文字×16行=640文字 ×221ページ=400字詰め原稿用紙350枚くらい。800円

◆その前に読んだ「ブラック・フラッグス(下)」。白水社の単行本
1ページ 45文字×18行=810文字 ×264ページ=400字詰め原稿用紙530枚くらい。2300円


マイナビ新書はもう二度と買わない。


4点/10点満点

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2018/06/18

野口悠紀雄「入門 ビットコインとブロックチェーン」感想。
新書。2018年01月05日読了。

現代ビジネスなどのWeb媒体で、仮想通貨に関する多くの記事を書いている著者による、ビットコイン入門書。

易しい内容だけど、それが故、内容が薄っぺらい。

入門書なので、これは仕方のないことなのだが。


4点/10点満点

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2018/06/07

加藤文元「物語 数学の歴史」感想。
数学史。2017年09月26日読了。

タイトル通りの本。数学がどのように発展してきたのか、その歴史。

しかしながら、数学者(の人生)に焦点が当たっていることもあれば、数学理論に焦点が当たっている場合もあり、アラビア数学、インド数学、西洋数学だけではなく和算や中国にも言及していて、すべてが中途半端。

数学理論の進展の歴史だけを書く、
もしくは数学理論を盛り込まずに、数学者の魅力だけを書く、
アラビア、インド、西洋の数学と、和算の対比だけを書く、

など、どこかに焦点が合っていればもっと良い本になったのに。と私は思う。


3点/10点満点

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2018/06/05

岩瀬昇「日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか」感想。
日本の石油発掘史。2018年08月28日読了。

タイトル通りの内容である。

著者の岩瀬氏は1948年生まれ(現在70歳)、東大法学部卒、三井物産に入社、一貫してエネルギー(石油)畑で働き、海外勤務歴は21年に及ぶ、エネルギーのスペシャリスト。現在は会社員を退き、エネルギー関連の著述を多数発表している(新潮社の有料Foresight)。

本書は、石油発掘に関するイロハのイ、が説明されているので、石油ってどうやって掘るのかなあ? と思っている人が読んでも面白いし、

石油に関する本を多少読んでいて、それなりの知識がある人(=私)が読んでも、岩瀬氏の知見に触れることができて面白い。

どちらかといえば、石油初心者向けかも。


7点/10点満点

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阿部重夫「イラク建国」感想。
イラク史。2017年08月24日読了。

近代イラク史である。

1800年代から現代までのイラク史を、一気に学べる本である。

歴史なので細かなことは本書に譲る。良書である。


8点/10点満点

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2017/06/20

矢吹晋「文化大革命」感想。
現代中国史。2017年06月13日読了。

毛沢東が主導し、1966年から1976年まで続いた中国の文化大革命。

それを、現代中国を研究している著者が1989年に振り返った本。Amazon先生のレコメンドサービスで表示されたので、そのまま古本で購入。

読む前は、文化大革命を全体的に説明した本なのかと思っていたがそうではなく、文化大革命がどういう事態だったのかそのあらましを知っている人に向け、詳しい分析を行っている本だった。

私が読むには早すぎた。もっと初心者向けの本から入らなければ。


私の知識がこの本を読むレベルに達していないので評点つけられず。

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2017/06/10

国枝昌樹「シリア アサド政権の40年史」感想。
シリア現代史。2017年05月27日読了。

2006‐2010年に駐シリア日本大使を務めていた著者のシリア分析。アラブの春がシリアにも飛び火し、シリアが内戦状態に陥った、だがISIS(イスラム国)が台頭する前の2012年に出版された。氏の本は3冊読んでいる。

「報道されない中東の真実」2014年12月14日読了。10点満点
「イスラム国の正体」2015年10月05日読了。5点
「「イスラム国」最終戦争」2016年09月09日読了。5点

氏の主張は、シリアに関して欧米の報道をそのまま垂れ流すいいかげんなものが多い、大使としてシリアに4年住み培ってきた人脈を活用し、シリアの動静をきちんと伝える、というスタンスである(と思う)。だがこのスタンスは、アサド政権を庇い過ぎているとして、一部ジャーナリストが著者のことを批判している。

本書は、ISISが台頭する前だが、アラブの春を契機として内戦に陥ったシリア、その状況を俯瞰するとともに、先代の父ハーフェズ・アサド大統領と、現在の息子バシャール・アサド大統領のとった政策等について概略を書いている

シリアの政権はアサド一族も含めてイスラム教アラウィ派で固められている。しかし、いろいろイスラームの本を読んだが、アラウィ派というのは歴史上ほとんど出てこない。イスラム教の一派ではないと言い切る本もあった。

p88
「アラウィ派は、歴史的にイスラム教社会で異端的な存在として繰り返し迫害を受け、そのため彼らは山岳地帯に逃れ住んでいた。(中略)
 アラウィ派が一応イスラム教シーア派に属するとみなされるのは73年にハーフェズ・アサド大統領がレバノンのシーア派指導者ムーサ・サドル導師からその旨の裁定を得たからである。アラウィ派の人々は彼らが社会のくびきから解き放たれたのはハーフェズ・アサド大統領のお陰だという」

なるほど、そうだったのか。


本書は現代シリアの大統領を中心に書かれているが、イスラエルやエジプト、イランとの関係も書かれているので、シリアを中心に据えた現代中近東情勢として捕らえた方が良い。

タイトルで損をしている気がする。


7点/10点満点

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2017/04/06

米川正子「あやつられる難民」感想。
いわゆる新書。2017年03月08日読了。

著者の本は、米川正子「世界最悪の紛争「コンゴ」」2011年12月12日読了。7点 を読んだことがある。

著者は神戸女学院卒業後、南アフリカのケープタウン大学大学院で国際関係の修士を取得し、その後ボランティアでカンボジア、リベリア、南アフリカ、ソマリア、タンザニア、ルワンダで活動。その後、国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)に11年勤務し、ルワンダ、ケニア、ザイールコンゴ(コンゴ民主共和国:通称DRC)で難民保護活動等に従事。現在は立教大学特任准教授。

本書の内容は大きく2つに分けられる。
(1-2)難民とは何ぞや。難民を保護するUNHCRの仕事は何ぞや。を著者が長年携わってきたアフリカ難民の例から解説。
(1-2)難民が発生する直接原因は内戦や戦争だが、そもそも国家が脆弱で政治の能力が低いから。
(2)ルワンダの現政権はアカン。人権侵害しまくりだ。

私はわりとこういう本を読んでいるが、(1)と(2)は別々の本にした方がテーマがすっきりして良いのではないか? と思った。

新書にしてはわりと分厚く、300ページを超える。しかし上記のように(1)と(2)が混ざっていて、どっちも中途半端な印象を受ける。

(1)の難民についての話と、難民が発生する背景については、著者の活動エリアがコンゴとルワンダとウガンダが中心なので、必然的にこれらの国の話を引き合いに出すことになる。著者の専門分野なので詳しい。しかし個人的に感じたのは、難民問題は一般化できない(=個々の事例により難民の発生原因が異なり、対処方法も異なる)ので、あくまでコンゴやルワンダの難民問題の説明である。

(2)のルワンダ現政権の糾弾に関しては、これ自体で1冊の本を書いた方が良いと強く感じた。

ルワンダのカガメ大統領は、アフリカの小国(面積は狭く資源は何もないが、気候が良くて人口密度はアフリカでいちばん高い)ルワンダを真の独立国家とするため、女性国会議員比率世界一の国会を作ったり、IT立国を目指している。それが故、アフリカでいちばん西洋諸国から注目されている国である。

が、著者によると、カガメ大統領は裏で言論弾圧や敵対勢力の暗殺を行っているという。この点に関し著者は、許されざる悪行、的な論調で非難している。

カガメ大統領(ツチ族・虐殺された方)はもともとRPF(ルワンダ愛国戦線)というゲリラ組織のトップで、フツ族が大虐殺を行っている隙をついてルワンダの首都キガリを制圧、そのまま新生ルワンダの大統領になった人物である。反対勢力は多数いる。


私は希望や願望を極力排除して物事を考える超リアリストで、今まで得た知識(主に本)を総合すると、アフリカ諸国の発展を阻害しているのは民主主義。選挙で票を獲得した人が議員や大統領になれる民主主義の根幹たる制度は、アフリカでは「選挙の勝者が総取り」する構図を生んでいる。これを無くするためには、深い見識を持ち自国の未来を発展させる断固たる決意を持った独裁者が必要。

世界でこういうタイプの独裁者が成功した例はシンガポールのリー・クアンユー。国全体の発展こそが国家存続の大前提である、自身の対抗勢力は国の発展の邪魔だから弾圧。結果として、シンガポールは世界有数の経済大国に発展した。シンガポールは今でも一党独裁(に近い)体制で、新聞やテレビは政府の検閲を受けている。

アフリカ諸国では、ガーナの初代大統領エンクルマや、ケニアの初代大統領ケニヤッタがリー・クアンユーに近いタイプの政治家だったが、どちらも対抗勢力を押さえるのに失敗し失脚。現在ではカガメ大統領がリー・クアンユーに近い政治を行っている。

発展途上国が中進国へと発展するためには、開発独裁というステップを踏むのが最も効率が良いというのが東南アジアの発展で見られた現象。
シンガポールではリー・クアンユーが59-実質2015年まで56年独裁し、
フィリピンではマルコス大統領が65‐86年の20年独裁し、
インドネシアではスハルト大統領が68‐98年の30年独裁し、
マレーシアではマハティール首相が81‐03年の22年間独裁し、
タイではサリット首相がもっと早い時期の58‐63年の5年独裁し、
それぞれ反対者は抹殺も厭わず弾圧する開発優先政策を行い、
上記すべての国が(いろんな犠牲の上に)発展した。

という点で考えると、ルワンダのカガメ大統領の評価を下すには時期尚早な気がする。

著者が言いたいのはそういうこっちゃない、というのを分かった上で、あえて時期尚早と言いたい。

ジンバブエのムガベ大統領(1980年からずっと独裁)も、最初の20年くらいはわりとまともな大統領だったし。


7点/10点満点

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2017/03/13

本川達雄「ウニはすごい バッタもすごい」感想。
生物学。2017年02月28日読了。

生物学研究で東工大教授(現在は名誉教授)の著者による、生物学入門。

刺胞動物門(サンゴ)
節足動物門(昆虫)
軟体動物門(貝)
棘皮動物門(ウニ、ヒトデ、ナマコ)
脊索動物門(ホヤ)
脊椎動物門(背骨があるすべての動物)
についてイラスト付きで解説。

私は工業高等専門学校出身なのだが、生物の授業が無かった。なので、生物学についての知識は本当に少ない。

◆刺胞動物門
・花虫綱(イソギンチャク、サンゴ、5300種)
・鉢虫綱(クラゲ、200種)
・ヒドロ虫綱(ヒドラ、カツオノエボシ、3400種)
・箱虫綱(ハブクラゲ、20種)

→カツオノエボシってクラゲじゃないのか。

◆節足動物門
・三葉虫亜門(絶滅)
・甲殻亜門(エビ、カニ、フジツボ、5万種)
・六脚亜門(昆虫、100万種)
・多足亜門(ムカデ、ヤスデ)
・鋏角亜門(カブトガニ、クモ、サソリ)

→カブトガニってクモの仲間なのか。

◆軟体動物門
・無板綱(殻をもたない)
・多板綱(殻が8枚)
・貝殻亜門
 ・単板綱(殻が1枚)
 ・腹足綱(殻が立体的な螺旋。サザエなどの巻貝。貝の3/4を占める)
 ・二枚貝綱(殻が2枚。アサリ、ハマグリ)
 ・掘足綱(殻が象牙のように先細り。ツノガイ)
 ・頭足綱(殻が平面で螺旋→オウムガイ、殻が退化→イカ、タコ)

→イカやタコって貝の仲間なのか。

◆棘皮動物門
・ウミユリ綱(ウミユリ、ウミシダ)
・ヒトデ綱
・クモヒトデ綱(クモヒトデ、テヅルモヅル)
・ウニ綱
・ナマコ綱

→クモヒトデってのはヒトデとは異なるのか。
→ヒトデとウニとナマコが同じ括りになるとは知らなかった。
→棘皮づ物には脳がない(p217)のか。それはすごいな。

◆脊索動物門
・頭索動物亜門(ナメクジウオ、30種)
・尾索動物亜門(ホヤ、3000種)
・脊椎動物亜門


p289
トカゲのような歩き方をする動物は、歩くときと呼吸をするときどちらも胸の筋肉を使うが、筋肉の使い方が異なるので、歩くことと呼吸を同時にできないとのこと。

なるほどなあ。


私の知らないことが多く書かれていたので、総じて面白く読めたのだが、300ページの本にたくさんの生物に関する情報をぎゅぎゅっと詰め込んだせいか、細かすぎる(と私が感じる)部分と、大ざっぱすぎる(と私が感じる)部分が同居していた。


6点/10点満点

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