カテゴリー「◇いわゆる新書」の記事

石井光太「日本人だけが知らない日本人のうわさ」感想。
いわゆる新書。2010年08月17日読了。

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日本人だけが知らない日本人のうわさ―笑える・あきれる・腹がたつ


身も蓋もない言い方をすると、よくあるタイプの蘊蓄ネタ本である。

ただ、書いている人が世界中の乞食を取材している石井光太なので、毒が満載である。

同様他書籍と比べるとボリュームもあり、石井光太らしい解説もあり、暇つぶしにはちょうどいい内容の本だったが、少々毒がきつすぎるかもしれん。


6点/10点満点


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村瀬拓男「電子書籍の真実」感想。
いわゆる新書。2010年08月05日読了。

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電子書籍の真実


twitterで本書の感想を書いている人がいて、著作権と著作隣接権の区別が付いていなかった。ちゃちゃ入れようかと思ったけど、その前に本書を読まなくちゃ話にならない。まあこの手のテーマは興味があるのでちょうどいい。
実際つい先日本書と同じテーマの本、佐々木俊尚「電子書籍の衝撃」を読んだ。結論を先に言うと、本書「電子書籍の真実」の方が内容的に勝っている。


著者は、新潮社で15年間電子書籍事業を担当してきた方で、そのあと弁護士資格を取得し、現在自分で弁護士事務所を運営している方。電子書籍に関しては、当事者中の当事者である。


本書は、なぜ今年が電子書籍元年と言われているのかに関する説明から入り、日本に於ける電子書籍の歴史的経緯=日本の出版社は電子書籍にはいろんな形でトライし続けている実情の説明、ところでそもそも電子書籍とはなんぞや?という定義に話は進む。

そして電子書籍には3つの課題があると著者は結論づける。日本語表示方法を含めたフォーマットの課題、流通に関する課題(今だと、iPadはアップルが、Kindleはアマゾンが流通を独占する状態)、著作権処理に関する課題である。

非常によくまとまっている。感情をなるべく排し、客観的に書かれているのも好印象。


著作権処理に関する記述では、ページ数の関係かやや強引(説明不足)な部分もあり、わたくし的にはそこがちょっとマイナス。


8点/10点満点


※私はテレビ番組製作会社で13年ほど映画とゲームと漫画と音楽の著作権と公衆送信権の実務に携わってきましたので、頭でっかちじゃございませんよ。


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高橋洋一「日本の大問題が面白いほど解ける本」感想。
いわゆる新書。2010年07月26日読了。

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日本の大問題が面白いほど解ける本―シンプル・ロジカルに考える


いやどうだろう。

タチトルで言っているほど「解けない」ぞ。

解説は良いんだけど構成が悪い。

とっても中途半端。この本も池上彰の「ニュースがわかる」シリーズに影響されて出された本なのかもしれん。だからさあ、こういう中途半端な本を出すなよ。出すなら真剣に書けっちゅうねん。


4点/10点満点


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池上彰「知らないと恥をかく世界の大問題」感想。
いわゆる新書。2010年07月23日読了。

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知らないと恥をかく世界の大問題<br />


時事ネタ中心だけどちょっと古い本(2009年11月)だから買うのを躊躇していた。が、書店でぱらっと立ち読みしたら、「ロシアの場合、国際原油価格が1バレルあたり25米ドルを超えると、国内の石油企業はそれによって得た利益の約90%を税金として納める」と書かれていて、へえそうなんだそりゃ知らなかった、じゃあ買おう。と相成って買ったんだけど。


2005年に「そうだったのかアメリカ」を書いていた池上彰と同じ人物とは思えないくらい、キレがなくてどうでもいい本だった。


池上彰も稼げるときに稼がなきゃならないんだろうけど、こうも程度の低い本を出していると見放されるよ。


3点/10点満点


※「そうだったのかアメリカ」「そうだったのか中国」は、気になったところだけ抜粋して読んだので、完読していない。だから当ブログには感想を載せていない。


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佐々木俊尚「電子書籍の衝撃」感想。
いわゆる新書。2010年07月04日読了。

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電子書籍の衝撃―本はいかに崩壊し、いかに復活するか?<br />

世界一周をする際、暇つぶし用の本と「地球の歩き方」を何冊も持って行った。本だけで5kgくらいあり、たいへん重かった。本を持って行くために、私はバックパッカーではなく、スーツケースで旅をした。

ヨルダンのペトラ遺跡で出会った日本人旅行者は、行く予定の国の「地球の歩き方」をすべて図書館で借りてきて、すべてiPhoneに写真として取り込んでいた。

私は、結果的には思っていたほど本を読まなかった。半年で20カ国の旅は移動移動の毎日で、肉体的に疲れて23時には寝ていたし、寝る前は写真の整理をしたりブログ書いたりで、本など無くても暇つぶしは出来た。旅している間は現地のテレビも見なかったし、健康的な生活をしていたよなあ。

と言うわけで、「地球の歩き方」や小説類が電子書籍で提供されれば、荷物が軽くなるし、全部読み尽くしたってネットで簡単に調達できるからいいのになあ、と旅行中はずっと思っていた。


で、本書。

「2011年 新聞・テレビ消滅」と同じ著者による、インターネットによる技術革新(イノベーション)が旧来のメディアをぶちこわす、という内容の本である。

amazonが出しているキンドルや対抗するiPadの現状、
10年前に展開された日本版電子書籍コンソーシアムの失敗、
日本の出版文化がダメになった辛辣な見解、
今後の出版界が向かわざるを得ない未来、

などについて書かれている。

本書205ページから、ケータイ小説がなぜ売れたのかについての考察がある。普通の小説と、中高生が好んで読むライトノベルと、ケータイ小説は読者ターゲットが異なり、ライトノベルはキャラクター中心、ケータイ小説はディテール中心に書かれている、と分析している。なるほどと思う。

個々の解説は、どこぞのブログで見たことがあるようなものだったり、他者の書籍を参考にしたようなものだったりで、オリジナリティは少ないのかも知れないが、まあ電子書籍の現状を一冊で知った気になるにはじゅうぶんまとまっている。


著者が思い描くほど急速にかつ劇的に電子書籍が普及するかどうかはわからないけど、悪貨は良貨を駆逐する=悪書は良書を駆逐する=クソ出版社(筆頭扶桑社)は優良な出版社を駆逐する→本屋だって商売だから売れるんだったらクソ本だって売らなきゃいけない、という現状をぶちこわすためには、電子書籍が普及するのもいい薬になるんだろうな、と思うのである。


6点/10点満点


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浅川芳裕「日本は世界5位の農業大国」感想。
いわゆる新書。2010年05月25日読了。

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日本は世界5位の農業大国―大嘘だらけの食料自給率


食糧自給率が下がるとえらいこっちゃ。と3年くらい前までは信じていた。
けど、食糧自給率で言われている「カロリーベース」に疑問を感じ、ネットで調べてみたら、
 生キャベツ100gはおおよそ23Kカロリー
 豚バラ肉100gはおおよそ386Kカロリー
まあ当たり前だけど、肉は野菜の10倍以上カロリーが高い。

で、食糧自給率。日本で生まれて育って屠された豚でも、餌が外国産だったら、外国産食品にカウントされてしまう。その絡繰りを知ったのが2年前くらい。なんじゃそりゃ、と思った。


私の父親は地域農政に深く関わり、中学の同級生は何人かが農家を継いでいるし、従兄弟の3人が農家だ。ここ数年の間、帰省したときなどいろいろと飲みながら話をしたら、まあたいていの農家が「食糧自給率100%なんて出来るわけがないでしょ、食肉に使う餌のトウモロコシはアメリカ産を輸入しなきゃやっていけないよ、国産の餌は値段が10倍以上するんだよ。それにね、今も昔も生野菜は限りなく100%国産だよ。枝豆みたいに季節需要がすごく大きい野菜は生のまま中国辺りから船で運んでもコストが見合うかも知れないけど、たいていの野菜は輸送に時間がかかったら傷んじゃうからコストが見合わないんだよ、冷凍しても使える野菜、たとえばホウレンソウとかいんげんとかカボチャとかそういうのなら輸入もあり得るけどね、そうは言っても冷凍野菜って基本加工しているでしょ、丸々一本の大根が冷凍で売ってる? 売ってないでしょ。レタスやキュウリみたいに水分の多い野菜は輸入なんて無理。そういうのをひっくるめて考えると、食糧自給率って言う考え方が間違っていて、米の自給率と、野菜の自給率と、肉の自給率と、加工食品の自給率、少なくともこの4つ別々に自給率を出さないと意味がないんだよ」


と、少なくとも2年前の時点で、農家をやっている同級生は言っておりました。

この2年前というのは、モーニングに載っていた漫画「エンゼルバンク」で農業ビジネスを取り上げる前でもありました。


この同級生は親から受け継いだ農家を法人化し、現在は年商億単位。農業やるにも経営センスが必要って事です。


まあそんなこんなで農業に興味を抱いていたので、この本を本屋で見つけたとき、おおっこれは!と即ゲット。


今の農政が如何にでたらめか、矛盾点を徹底的にたたき出しています。素晴らしい。お奨めです。


この本はあちこちで良書として紹介されているので、詳しい内容はどこか他のブログを参考にして下さい。


8点/10点満点

(胃痛で苦しんでいたデリーで読了)



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佐藤健太郎「医薬品クライシス」感想。
いわゆる新書。2010年04月29日読了。

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医薬品クライシス―78兆円市場の激震


医薬品メーカーはとても魅力的な投資先である。ひとつ特効薬を作り出すと、年間売り上げ2000億円なんてざらなのだ。もちろん医薬品であるから効能と安全性(副作用)は大切であり、また、著しい効果がある新薬などそう簡単に開発できない。だからこそ、たった一つの新薬を出しただけで全世界の業界勢力図が塗り変わるほど、新薬の持つインパクトは大きい。

そのような話を10年前に聞き、当時いちばん有望株だった富山化学に投資した。富山化学は抗菌剤、アルツハイマー治療薬、リウマチ治療薬、鳥インフルエンザ特効薬(T-705)を開発しており、世界でいちばん新薬開発能力が高い製薬メーカーといわれていた。しかし治験に時間がかかり、製品化が遅れるにつれ資金的な余裕が無くなり、富士フイルムに買収されてしまった。残念である。悔しさをかみしめながら、私は富士フイルムに多大な投資をした。花開くのはまだまだ先である。(ちなみに私は武田薬品も買っている)


そのような経緯もあり、私は医薬品メーカーの動向に関し興味を抱いており、以前読んだ本でいちばん印象に残っているのは、マーシャ・エンジェル「ビッグ・ファーマ」である。


今回読んだ「医薬品クライシス」は、日本の医薬品メーカーで研究職をしていた後、東京大学の助教へと転身した著者が書いた、医薬品メーカーの実態である。


私は、医薬品の開発とは、たとえば世界中の土を採取しその中から菌を取り出し培養し、医薬品として使えそうな菌を地道に探すものだと思っていた。

ところがこの方法はとても古いやり方なのだそうだ。

現代の創薬は、病気の原因となるタンパク質を成分分析し、病因となる部分をブロックするための分子構造を導きだし、導き出された分子構造を持つ化合物をいくつも作りだし、抗体に阻害されずに適切に体内に届く化合物を実験で選別し、選別された化合物が人体に影響がないか動物実験と治験を繰り返し、駄目だったら違う化合物で再度同じことを……


地道なトライアンドエラーを何千回も繰り返すことによって、ようやく一つ薬が作れるか否か、そういう世界なのだそうだ。(すみません、詳しく知りたい方は本書を読んで下さい)


第1章はあまり出来が良くないのだが、第2章以降は興味深く、かつ(株式投資にも)有益な情報が多数出てくる。

良書と思う。


7点/10点満点


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楡周平「衆愚の時代」感想。
新書。2010年04月20日読了。


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衆愚の時代

上辺だけの言葉で国民をだまくらかすマスコミやメディアはなっとらん。特に古舘伊知郎(本書では「夜のニュース番組のキャスター」となっているが)は、コメントが軽く心に響かん、マスコミに踊らされちゃぁいけまんせんよ、日本国の皆さん。マスコミの適当さ加減を叩くために、社会の常識、世間の本音(作者の本音)をどどんと書きましょう。というようなことが「はじめに」に書かれている。

第1章が「派遣切りは正しい」なので、期待を持って読んだ。第1章は良し。


でもなあ。読み進むにつれ、だんだん変になってくるんだよなあ。


第7章「老人専用テーマパークをつくろう」に至っては、お前(作者)脳みそ溶けてるんじゃないか?と思えるくらいむちゃくちゃ阿呆な内容だったし。


個人的な共感度としては、3割良し、3割?、4割阿呆。なので評点辛し。


4点/10点満点

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石弘之「キリマンジャロの雪が消えていく」感想。
いわゆる新書。2010年03月28日読了。


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キリマンジャロの雪が消えていく ― アフリカ環境報告


キリマンジャロの雪がだんだんと解けてきている、という象徴的な現象を切り口に、アフリカ大陸に起きている環境問題およびアフリカ大陸が抱える様々な問題を解説する良書。

著者石弘之氏はザンビア大使も務めたことがあり、アフリカに精通している。以前同氏の著書「子どもたちのアフリカ」を読み、10点満点をつけた。丁寧かつ分かり易い文章で、しかしかなり深刻なテーマ(例えばケニアでは男性教師が教え子をレイプするケースが多々ある、など)について記していた。


本書も、アフリカの抱える問題点がみっしりと記されている。著者が提示する問題点は多岐にわたり、一言で言い表せるようなものではないのだが、少し例を出す。

アフリカ諸国では昔も今も多産である。しかし、今は医療が劇的に進歩しており、国際機関の援助に頼る部分も多いが、予防接種を受けることが出来る子供たちの数は増え、昔より乳幼児死亡率は大きく改善された。昔は多産多死であったが、今は多産少死である。

それが故にアフリカ諸国は人口増加が激しく、人口が増えると今まで以上に食料を消費し、食事を作るために今まで以上に燃料を消費する。

人口が増えると、面積の小さな国では一人あたりの耕作面積が減る。減ると、自分の食い扶持すら作れなくなるかも知れない、という意識から食糧危機が起こりかねない。(桃井和馬「破壊される大地」では、ルワンダ内戦の一因として人口増加による耕作地減少を挙げている)

石油や鉱物資源の発掘には技術が必要だが、木材の伐採は技術をあまり必要としない。伐採された木材は燃料として利用する他に、家具や建材として使うために輸出される。(「アフリカを食い荒らす中国」の84ページには、イケアの木材調達先は中国が最も多く、その中国はアフリカ諸国から多くの木材を伐採していると書かれている)


人口問題のほかには、事実上政府が無くめちゃくちゃな国のソマリアで、政府がないのをいいことに、ソマリア近海に産業廃棄物を違法投棄する連中や、EU諸国、中国、韓国、タイの漁船が違法操業していたらしい。


また、アフリカへの援助として「井戸を造る」行為は一般認知度も高い。しかし、井戸掘りもその全てがよいわけではなく、水が極端に少ない砂漠傾向にある場所で井戸を掘ると、井戸の周辺に遊牧民が住み着き、井戸周辺の草を根こそぎ食べてしまい、砂漠化に拍車がかかる。


非常に興味深く読めた。良書である。


9点/10点満点


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呉善花「漢字廃止で韓国に何が起きたか」感想。
いわゆる新書。2010年03月07日読了。

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漢字廃止で韓国に何が起きたか

ヨハネスブルクのAirport Grand Hotelのバーで、昼間っからビールを飲みながら読みました。


韓国では国策として漢字が廃止され、国民が使う文字はハングルだけになったのだそうだ。1966年のことと本書に記されている。1970年春までに、韓国全土で漢字が廃止されてしまったそうだ。

その結果として、漢字廃止になる前に(韓国人の手によって)書かれた数多の書籍や学術論文を、現在の韓国国民の多くは読むことができなくなってしまったらしい。廃止年から逆算し、50歳以下の韓国人で漢字を読める人は本当に少ないらしい。

自国の先人の文献を読むこともできないのに、よくもまあ歴史についてごちゃごちゃ言えること。

また著者によると、完全なる表音文字のハングルだけで文章を書くということは、日本で例えるなら平仮名だけで文章を書くことと同じで、文章を読んでも同音異義語の判別が難しく、その結果として日常会話であまり使われない抽象的な言葉や概念を表す言葉が次第に使われなくなり、死語となってしまうのだそうだ。

というような内容が前半100ページ。後半100ページは、韓国の言い回しと韓国のことわざを紹介している。

後半はカス。内容のバランスが悪すぎ。


4点/10点満点



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