井堀利宏「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」感想。経済学。2019年06月06日読了。4点/10点満点
全てにおいて消化不良。
間違ってもこれで経済学を学んだと勘違いするなかれ。
4点/10点満点
全てにおいて消化不良。
間違ってもこれで経済学を学んだと勘違いするなかれ。
4点/10点満点
ジャーナリスト・政治評論家の竹村健一(40歳以下の人はあんまり知らないかもしれないけど、「竹村健一の世相を斬る」という結構長寿な冠番組を持っていた)と、
鈴木宗男と田中真紀子の政争に巻き込まれて逮捕された元外務相ノンキャリア佐藤優(現在は政治系の論文を数多く執筆する作家)
の対談。竹村健一が質問者で、佐藤優が回答する型式になっている。
原著は2007年の単行本で出版され、私は文庫本で買った。
両者とも(政治だけでなく)非常に幅広い知識を持っているので、飽きることなく、二人の知識を堪能できた。
・沖縄に関して
(p41)
佐藤「明治政府は明治4年(1871年)に廃藩置県を実施しました。沖縄については明治5年に一旦琉球藩を設置して、それを明治12年に背反し沖縄県を設置しました。いわゆる「琉球処分」です。そのとき、宮古島、石垣島、与那国島は中国領ということで国境線を画定しようとしたことがある。琉球王国は形式上、日本と清国の両属だったからです。そこで清の最高為政者だった李鴻章などと交渉して、条約文書まで完成させたのです。ところが、中国側の事情で発効には至りませんでした。」
・諜報活動
(p133)
佐藤「北朝鮮では、要人名簿などは一切発表されていませんが、「どんな人が偉いのか」は、日本に来れば簡単にわかります。例えば外務省主管のラヂオプレス(RP)では、主に旧共産圏のラジオやテレビ放送を視聴して、その情報を元に作成した記事を報道機関や官庁に配信しています。」
へえー。と思ったのでラヂオプレスをググったら、普通に出てきた。
・情報収集。いかに情報を取捨選択するか
(p162)
佐藤「玉石混淆のなかで、明らかに石でしかないと思う本は読まない」
浜矩子のような適当なことをくっちゃべるお馬鹿おばさんの本は読む価値がないということですね。
・ロシアは信用できる国家なのか
(p195)
佐藤「ロシアは以前も大国でしたし、今後も大国であり続けます。ただ問題は、ロシアのイデオロギーの特徴を押さえておく必要があることです。この前、「サハリン2」という天然ガス開発プロジェクトでロシアが急に態度を翻した事件がありました。環境保全措置が十分でないことを理由に事業化調査の承認を取り消してしまった。事実上の事業中止命令です。私にいわせれば、日本の脇が甘すぎることが原因です。あるいはパートナーのロイヤル・ダッチ・シェルが強欲すぎたのかもしれない。」
私が本書でいちばんすごいと思ったのはここ↓
・ウクライナ
(p203)
竹村「ロシアに対しては、いわゆるEU派というのか、ウクライナなど、ロシアに背を向けてEUに接近している国が増えている。ロシアとしては面白くないでしょうね」
佐藤「その点は(注:ロシアは)割り切ってるはずです。ただしウクライナは、極端にEUに傾くと国家が分裂しかねない。西部ウクライナはEUと手を結ぶかもしれないが、東部と中央部はロシアを頼るはずです。同じ国とはいえ、ロシアに近い東部とポーランドに近い西部では、宗教や文化、歴史もぜんぜん違いますから。」
2007年に出版された本で、佐藤優はウクライナの分裂について正確に予想していた。
2014年クリミア危機で、ほぼこの通りの事態になった。
佐藤優は、19991年のソ連8月クーデターの際、アメリカよりも速くゴルバチョフの生死を確認し、それが故、鈴木宗男から絶大な信頼を得た。(らしい)
またそれが故、外務省キャリアの恨みを買った。(らしい)
本書は対談形式なので、敷居はそれほど高くない。良書。
7点/10点満点
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宇宙物理学者が宇宙について調べていくと、実は宇宙の96%は正体不明の暗黒物質(ダークマター)で埋め尽くされている。
そういうことも含めていろいろ突き詰めて考えていくと、宇宙は、我々が住んでいるこの宇宙だけではなく、パラレルワールド的に全く同じような宇宙が別に存在しているかも知れない。
というようなサイエンスエッセイ。
佐藤勝彦「宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった(愛蔵版) 」2014年02月10日読了。7点
ローレンス・クラウス「宇宙が始まる前には何があったのか?」2014年02月13日読了。5点
内容的には上の2冊の方が良。
ちなみに、中学理科(化学)で習った「質量保存の法則」(今の中学生がどう習うのか分からないけど)は、素粒子物理学では法則が成り立たないことが分かっている。というようなことも本書に書かれている。
4点/10点満点
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近代の戦争史をさらっとお浚いするにには打って付けの本かも知れません。
細かなところでは書き間違いとか、筆者集団の思い込みに寄る事実誤認(シーア派とスンニ派の間違いなど致命的なのもあり)などがあると思いますが、さらっと読むには気になりません。
ベトナム戦争は、ベトナムとアメリカが戦った。結果、ベトナムが勝った。
というのはよく知られていますが(よく知られている理由は、アメリカが負けた戦争だから)、ではなぜベトナムとアメリカが戦うことになったのか。
ものすごーく単純に言うと、北ベトナムは共産主義。南ベトナムは(アジア全土の共産主義化を恐れた)アメリカの傀儡政権。
で、結果として北ベトナム(共産主義)が南ベトナム(アメリカの庇護下)を制圧しました。これをサイゴン(南ベトナムの首都で現在のホーチミン市)陥落といいます。
と言うようなことが、ことろどころ間違いを交えながら淡々と説明されていく本です。世界史のおさらいとしては、かなりコンパクトにまとまった良い本かも知れません(内容は信用できませんが)。
さて問題です。
なぜ、欧米諸国は共産主義と対立していたのでしょうか。
本書に答えはありません。
7点/10点満点
※共産主義というのは神の存在をいっさい認めないため、国の基盤に宗教を据えている国(キリスト教でもイスラム教でもユダヤ教でも)とは極めて相性が悪いのです。
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ビッグバンの前にはいったい何があったの?
と常々疑問に感じていた私は、本書の「はじめに」を読んである程度の答えが書いてあった本書を即買いした。
ところが、だ。
宇宙に関しての物理学は、1980年以降、急激に発展したんだと。
で、宇宙の始まりを研究する学問は、素粒子物理学と切っても切り離せなくなったんだと。
で、宇宙には
・平坦な宇宙(正三角形の内角の和が180度)
・開いた宇宙(正三角形の内角の和が180度を超える。270度とかがあり得る)
・閉じた宇宙(正三角形の内角の和が180度未満。内角の和が90度とかもあり得る)
という考え方があって、今我々が住んでいる宇宙はいったいどれなんだい?
という質問系の話から始まって、
アインシュタインの特殊相対性理論は、特殊な状況下でのみ成り立つ公式だったが、一般相対性理論はニュートンの法則を取り込んだ公式である。とか、
広大な宇宙を構成する99%は暗黒物質=ダークマターもしくはダークエネルギーだよーん。
ここいらあたりまではついて行けたが、
宇宙マイクロ波背景放射
でついて行けなくなった。
読書中断。お勉強する。
点数未定/10点満点
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2005年に出た本。どこの本屋でも平積みだった記憶があるから、わりと売れたのでは無かろうか。
本書によると、日本の乗数効果は1.43らしい。
そうなの? 私は2.3だと思っていたんだけど。
内容的には、古いデータが多いので、今読んでもそれほど感心するようなこともなく、かといって的外れなこともなく、可もなく不可もなく。
※乗数効果:政府が1億円の支出(発注)をする。受注業者に1億円入る。その業者の社員に給料が出る。給料で飲み食い他もろもろ物を買う。その業者がレストランで使った金は、レストラン従業員の給料になる。レストラン従業員は金を使う。そういう感じで金は世の中をまわり、政府支出の1億円は数倍の経済効果がある。というもの。
5点/10点満点
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