宮田珠己「ふしぎ盆栽ホンノンボ」感想。
ベトナムエッセイ(ウソ)。2011年12月6日読了。
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ホンノンボって何だ?
と思う方は、当記事にリンクされている写真をクリックして、紀伊國屋bookWebに行き、表紙の拡大写真を見て下さいませ。
変わった形の岩が中心にあり、五重塔の模型がのっているヘンテコな盆栽、それがホンノンボ。
ベトナムで当たり前のように存在しているホンノンボ。
ハノイのホテルにさりげなく飾られているホンノンボ。ミニチュア模型はちゃちい。しかしよく見ると、意外と味わい深い。そして宮田珠己はホンノンボにはまっていく……
以降は宮田節炸裂。
んが。私はそれほどホンノンボに魅力を感じなかったんだな。私は盆栽の究極美の方が良いのだな。
宮田珠己は、その文章が、他人に伝えるのが難しいほど面白い文章を書き、読んでいるとクスクス笑ってしまう文体で、私は大のお気に入り作家さんである。でも宮田本自体には好き嫌いがあって、その理由がようやくわかった。
宮田珠己は、自分の興味の対象を一冊丸々本にするケースが多いけど、その興味の対象が私も興味のある話だと「むちゃくちゃ面白い」という感想になる。「ウはウミウシのウ」は私の中では宮田珠己最高傑作である。私は">ウミウシ写真集を4冊も持っているくらいのウミウシ好きである。海もそこそこ好きである(私はろくに泳げないからシュノーケリングのみ)。私と興味の対象が同じで、宮田珠己のおかしな文章である。爆笑せずにはいられない。逸品である。
しかし仏像には興味がなかったので「晴れた日は巨大仏を見に」はちょっと楽しめなかった。
ジェットコースターにも興味がないので「ジェットコースターにもほどがある」の第1部はちょっと楽しめなかったけど、第2部以降、「はっちゃけた」感が出ておもろかった。
本書もそういう意味では、宮田珠己の興味の対象である「ホンノンボ」自体にはさほど興味はなかったのだが、本書も後半から「はっちゃけた」感が出ておもろかった。
そういうことである。
6点/10点満点
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