ジョフリー・ウェスト/山形浩生・森本正史訳「スケール (下)」感想。2023年1月25日読了。
哺乳類の血管は、心臓⇒大動脈⇒2つに分岐(細くなる)⇒2つが4つに分岐(更に細くなる)⇒4つがさらに分岐を繰り返し⇒最終的には毛細血管となる。毛細血管の太さは、ネズミも人もクジラも同じらしい(分岐する回数は異なる)。
都市の上水道は、集水地⇒都市の近郊まで運ぶ太いパイプ⇒いろんな地区に向け分岐⇒細かな地区に分岐⇒最終的には各家庭に細いパイプで運ばれる
上記二つはまったく異なることだが、その経路が細くなる点は一致している。(フラクタル幾何学的に見た相似)
というようなことが書かれているのだが、上巻の感想でも書いた通り、とにかく読みづらい。
読みづらい理由は山形浩生氏の「訳者解説」に書かれていた。訳者も相当大変だった模様。
本書に興味が湧いた方は、まず「訳者解説」を読んでから、読み進めるか否か決めた方がいいと思います。
本書に書かれていたことは、私の知識を豊かにしてくれた。それは間違いない。だがその喜びよりも、久々に感じた「読むのが修行」レベルのもったいぶった言い回しに辟易した(訳者解説を読む限り、翻訳の問題ではなく、原著が抱えている問題)
5点/10点満点
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