福井晴敏「オペレーション・ローズダスト・下」感想。
軍事シミュレーション小説。2006年05月22日読了。
福井晴敏 /文藝春秋 2006/03出版 569p 20cm ISBN:4163245103 ¥1,890(税込)
駄作だ。
時間を無駄にした。
2点/10点満点
-以下ネタバレ含む愚痴。必要に応じて読み飛ばしていただきたい-
・主人公に魅力がない。
・脇役にも魅力がない人物が多い。
・主人公の恋愛感情が稚拙。というか全編全ての人物にわたり稚拙。真保裕一並みに稚拙。
・主人公を取り巻く人間関係が薄っぺらい。
・自衛隊が弱すぎ。
・テロリストグループの動機は判るが、行動の過激さと動機が直結しない。というか説得力不足。
・作者が軍事オタク過ぎ。
・本書全編に、本編の内容と関係ない蘊蓄話が延々と書かれている。下巻P453が顕著だったので引用にならない形で書くと、建物の爆発を描写するのに、コンクリートは変形圧力に弱いから靱性の強い鉄骨と組み合わせる鉄筋コンクリート構造が採用されるが、爆発のエネルギーが鉄骨を破断すれば骨を失ったコンクリートは自重で瓦解する、云々、と無駄無意味無用読書の邪魔にしかならない阿呆な説明が延々と続く。
・私が伏線を読み飛ばしただけなのかも知らんが、いつの間にアクトビルから人(従業員)がいなくなったんだ?
・ビル崩落の10分後に避難命令が解除されるわけ無いだろう。
・それよりも何よりも、この程度の話を書くのに、どうしてここまで長く書かなきゃならんのか理解に苦しむ。半分以下で十分書ききれるだろうに。結局の所、作者は私が今まで思っていたより筆力が足りない作家だったということなのかね。
・まあ長い作品の場合単行本上下巻構成にできるし、福井晴敏は売れっ子作家だから多少値段が高くても買う人は多いし、値段の高い本が売れれば出版社は儲かるから、作品の長さに編集はケチなんか付けないか。
・ああ、無駄な時間を過ごしたよ。
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